大学留学のためのIELTS対策!試験概要やイギリス、フィリピンの対策校紹介

IELTSとはどんな試験?

IELTSは、International English Language Testing System の略で、英語能力を測る英語検定試験のひとつ。ケンブリッジ大学英語検定機構、ブリティッシュ・カウンシル(英国文化振興会)、IDP Educationに3組織による協同で運営されています。

大学や高等教育機関へ進学するためのテストであるアカデミック・モジュール(Academic Module)と、ビジネスや移住に関わるテスト・ジェネラル・トレーニング・モジュール(General Training Module)の2種類に大きく分かれます。

IELTSは開発国であるイギリスを筆頭に、オーストラリア、イギリス、カナダ、アイルランド、ニュージーランド、南アフリカ共和国のほとんどの教育機関で、アメリカでも3000以上の教育機関で受け入れられているほか、オーストラリア、ニュージーランド、カナダについては、移民申請の必要条件にもなっています。

試験の結果は0から9のバンドスコアで示されます。入学に必要とするスコアの設定は、各教育機関に委ねられていて、原則的に、受験後も英語の熟練度を維持していることを証明しない限り、2年以上前の試験結果は受け付けられません。

TOEFLとの違いは?

IELTSとTOEFLテストは、英語能力を証明するためのテストとして国際的に広く認められ、双方とも世界百数十か国で実施され、多くの教育機関で採用されていますが、その特徴には違いも見られます。

試験時間は、IELTSの所要時間は全部で約2時間45分なのに対し、TOEFLは約4時間~4時間30分とかなりの長時間。また、IELTSは基本的に筆記式のペーパーテスト、TOEFLは1人1台のコンピュータを使用して画面上で回答していくインターネットテストと、試験の形式も異なります。

「アメリカならTOEFL」、「イギリス、オーストラリア、ニュージーランドならIELTS」というイメージが強いですが、各大学が入学基準として認めているならば、どちらを受けても大きな差異はないでしょう。

ただ最近イギリスでは、TOEFLとTOEICのスコアが認められなくなり、認められるのがIELTSのみとなっています。移住者の増加に伴い、英語ビザ取得のための能力の証明として、IELTS同様にTOEFLとTOEICも認められるようになっていましたが、イギリス国内におけるTOEICテストの実施を委託された団体による不正が発覚したことを受けてあったためです。

試験内容は?

今回は、留学目的の人が受験するアカデミック・モジュールについてのみ説明します。この試験は、筆記試験と面接で構成されています。筆記試験(ライティング・リーディング・リスニング)は試験日の午前中に、面接(スピーキング)は同日午後、または前後6日以内に実施されます。

記述式となる筆記試験
ライティングが60分、リーディングが60分、リスニングが約40分となっています。この3つのテストの間に休憩時間は挟まれません。

ライティング
Task 1では、与えられたグラフや図表などについて分析・比較すること、もしくは物事の過程や手順についての説明文作成が問われます。Task 2では、提示されたある問題に対する自分の意見を、根拠を述べながら論理的に説明することが求められます。

リーディング
3つのエッセイ(計2150語~2750語程度)を読み、選択問題、記述式問題に答えるもの。正誤問題、文章の内容要約や論旨を選択肢から選ぶ設問、見出し・主題の選択などいった問題が出題されます。

リスニング
放送される会話やモノローグを聞いて、選択問題、記述式問題に答える形式。音声の内容と合致する選択肢を選ぶ設問や、会話の要約・文章完成といった問題が出題されます。

面接(スピーキング)
試験官との約11~14分にわたる1対1のインタビュー形式。3つのパートに分かれていて、のちに採点できるよう会話はすべて録音されます。

パート1
受験者の本人確認に続いて、自己紹介と日常生活に関する質問が行われ、家族、仕事、勉強、趣味など受験者自身の嗜好や体験などについて聞かれるほか、一般的な2つ程度のトピックに対しそれぞれ4つ程度の質問と応答を行います。

パート2
トピックが与えられ、1分間の準備時間のあと、言及すべきポイントを盛り込みながら、最大2分間のスピーチを行います。スピーチ後、同じトピックについて、1~2問の質問があります。

パート3
パート2に関連するトピックに対し、より深い質疑応答があります。

難易度は?

リーディングとリスニングのみのTOEICと異なり、ライティングとスピーキングを含む4技能の平均値が全体的なバンドスコアになるので、4技能をバランスよく得点する必要があります。もちろん、得意技能の得点を最大化して苦手とする技能の穴埋めをするという戦術も可能です。

留学したい大学へ入るために必要なバンドスコアを把握した上で、入学時期に合わせていつまでにバンドスコアを取得する必要があるか、計画を立て準備する必要があります。

質の高いIELTS対策が受けられるイギリスのおすすめ学校

IELTSが考案されたイギリスだけに、多くの語学学校でIELTS準備コースが充実していて、多くの留学生を大学進学へと導いています。

ここでは、IELTS対策が用意されている有名校をご紹介します。

International House London (ロンドン)

International House London (ロンドン)

有名な大英博物館の近くに位置し、ショッピングエリアが付近にあり、便利なロケーションです。広々とした校舎は2007年に建てられ、クラスルームすべてに電子ホワイトボードが導入されているなど、最新設備が整っています。

同じ国籍から17%以上生徒をとらないというルールを掲げているため、国際色豊かな校風で、同じ国の人が大勢を占めるというようなことはありません。IELTS準備コースがあり、イギリスでは一番大きなIELTS試験会場にもなっています。

EF(オックスフォード)

EF(オックスフォード)

オックスフォード大学のカレッジ近くに位置し、公園のような広い敷地の中に校舎があります。ルーフ付きカフェテリア、フィットネス、マルチメディアホールも併設しています。IELTS試験対策およびケンブリッジ英検対策コースを受講可能です。

リージェント ロンドン

リージェント ロンドン

50年以上に渡る歴史がある英語教育機関「Regent Language Training」で最初の校舎で、ロンドンの中心に立地。全体的に年齢層が高く、20代後半以上の方や社会人の方には打ち解けやすい環境と言えます。

CSE

CSE(セントラル スクール オブ イングリッシュ)

ロンドン市内の中心部に校舎を置く、1968年創立の私立語学学校。長年にわたり留学生の受け入れと英語教育を行っています。初級から上級まで5レべルにクラス分けされ、上級クラスになると大学進学者向けにIELTSコースも用意されています。

格安でIELTS対策が受けられるフィリピンのおすすめ学校

格安の授業料を提供し日本から多くの留学生が学び、なおかつ近年は教育の質も向上し、益々注目が集まっているのがフィリピンです。セブ島など自然豊かなリゾートに多くの学校があり、学習環境に力を入れているのも特徴です。

ここでは、その中から有名校を4校ご紹介します。

PINES メイン校

PINES メイン校

6つの総合大学があるフィリピンの教育都市バギオで2001年に設立された学校。2018年に新キャンパスへ移転。バギオ最大のショッピングモール「SM City Baguio」から車で約10分と便利な場所に立地しているメイン校は、広大な自然に囲まれています。IELTS とTOEICのオフィシャルテストセンターとして認定されています。

JIC Baguio パワースピーキング校

JIC Baguio パワースピーキング校

バギオに位置し、寮施設が充実しています。英語初心者向けのステップ1、専門的に学びたい人向けのステップ2という、2段階の教育プランを採用。欧米圏に留学、移住予定の生徒にはIELTS対策コースを提供しています。

Philinter

Philinter

2003年に設立。多くの語学学校からモデルにされているセブ屈指の老舗校です。フィリピン屈指の多国籍校としても知られ、さまざまな国の学生を受け入れています。レベル分けは12段階におよび、きめ細かい指導を行っています。IELTSのフルタイムコースがあります。

CNS2

CNS2

バギオに校舎を構える、IELTSテスト対策専門校として知られています。平均6~10年のIELTS講師としてのキャリアを持つベテラン講師陣が、英語初級者から上級者まで、スコア取得のための対策をきめ細かく行っています。

まとめ

大学入学の夢を叶えるためには欠かせないIELTSテスト。実績がありノウハウが充実しているイギリスの学校、格安で大自然の元で学ぶフィリピンの学校と、高得点を達成するためのオプションは今や多様に用意されています。

試験勉強は容易ではありませんが、あなたにとってふさわしい学習環境で、目標のスコアを達成することを願っています。

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