英語留学の予算内訳 各国の現状も紹介

英語留学の予算の主な中身

英語留学にかかる費用をカテゴライズすると、渡航代、学費、居住費、生活費、パスポート代、保険料に分けることができます。それぞれ詳しく見ていきましょう。

渡航代

渡航代に関しては、留学中の帰国頻度によっても変わりますので、ここでは途中で帰国しないことを前提に話を進めます。多くの場合、渡航代は航空券の費用になるでしょう。国によっても異なりますが、例えばアメリカの場合、片道で約10万円前後になります。渡航代は全体の費用に比べればたいした金額にはなりませんが、節約しやすい部分でもあります。

航空券代を節約するためには、以下のようにすればよいでしょう。

・片道チケットのみを購入、もしくは日付が変更できるチケットを購入する。

・往復チケットを購入して、片道分を捨てる。
※航空会社によってはこの行為を禁止しているところもあります。

・年間の相場を調べ、安い時期に購入する。

・予約手数料が発生しない旅行会社を選ぶ。
※旅行会社によっては3000~5000円の手数料が発生することもあります。

・早めの段階で、複数の予約サイトを比較検討する。

格安航空券を利用すれば、全体の費用を抑えることにもつながります。インターネットにもたくさん情報があるので、積極的に利用しましょう。

学費

ここでいう学費とは語学学校や大学に支払う費用のことです。アメリカを例に挙げますと、学費の相場は1年間で約150万円ほどになります。大学の場合は約500万円ほど発生する場合もあるのですが、ここでは平均費用で説明しましょう。

語学学校といってもいろいろな学校があり、大学付属の語学学校から、ビルの1室を利用した学校まであります。また立地に関しても、都市部の学校もあれば、田舎の学校もあるのです。安いところを探せば、年間50万円ほどで通える学校も存在します。「安い学校=ダメ」というわけではありませんが、費用が安い分、どこかで妥協する必要が出てくるでしょう。

例えば街の治安、日本人の比率、授業の質、クラスの人数、学校の雰囲気などがあります。またあまりに格安の学校は、国に認可されておらず、学生ビザがおりないことも。安い学校を選ぶ際は、自分にとって何が必要で何が不必要か、しっかりと見極めることが大事です。よくわからない場合は、エージェントなどのプロに頼むのもいいでしょう。

居住費

アメリカにおける居住費の相場は月約700~900ドル、年間だと約9000ドルほどになります。よくある基本的な流れとしては、最初は学校に紹介されたところで生活し、慣れてきたら自分で安い部屋を見つけるというものです。だいたい800ドルほどの部屋を見つける留学生が多い傾向にあります。

大都市で約800ドルほどなので、田舎だとこれよりも安くなりますし、数人とシェアすればもっと安くなるでしょう。ここで留学生の代表的な住居を紹介します。

・アパートのシェア

最も居住費を抑えられる方法です。人数が増えれば増えるほど安くできます。しかし価格だけで選んでしまうと、治安が悪かったり、隣人とのトラブルがあったりと、いろいろ苦労することも出てくるかもしれません。逆にこれらの不満点がないところを選ぼうとすると、値段がどんどん上がっていきます。ここは日本も外国も同じですね。

またいきなり外国の知らない人とルームシェアをするのは容易なことではないでしょう。ある程度留学してから日が経って、信頼できる友達ができてから検討するべきです。

・ホームステイ

外国の文化を知るためなら、ホームステイが1番いいでしょう。異文化がストレスになる場合もありますが、得るものが多く、帰国までに1度は体験しておくことをおすすめします。ちなみにアメリカの場合だと、安いエリアで月額約800ドルくらいからで契約可能です。

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・学生寮

学生寮は志を同じくする人たちが集うため、環境が良いです。勉強にどっぷり浸かるにはうってうけといっていいでしょう。学校までの交通費が発生しないのも良いですね。留学生同士で一緒に勉強するなど、環境面でのプラスが魅力です。アメリカでは安いところで月約500ドル、高いところで月約1500ドルほどになります。

生活費

生活費は人によって金額が大きく変動します。もしホームステイをするなら、食費はかかりません。アパート暮らしでも自炊すれば、食費を節約できます。ポイントは娯楽費をいかに抑えるかということです。

外で遊ぶ際は、外国だとチップが発生することが多々あります。外食すればもっと費用がかかるでしょう。「外食=娯楽」と捉える国もあるので、値段も高めです。もし仲間内でわいわいやりたいだけなら、スーパーマーケットで食材を買ってきてパーティーをしたほうが安くあがります。

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パスポート代など

パスポートは手続きに時間がかかることが多いので早めに取得しておきましょう。5年有効のものだと1.1万円、10年有効だと1.6万円で取得できます。学生ビザが必要な場合は、その費用も用意しましょう。アメリカだと発行手数料として1.84万円で取得可能です。

保険料

留学する際は、必ず海外旅行保険に加入しておきましょう。急な病気やトラブルの際に助けてくれます。現地に着いてからでも加入できますが、留学初日からお世話になる可能性もあるので、日本で手続きをしておくことがベストです。

費用は平均して1.2~2.2万円ほどになります。インターネットを利用すれば、どこででも申し込み可能です。

各国別の英語留学予算の現状

続いて、国別の留学費用を見ていきましょう。留学期間や学校、どこに住むかで大幅に金額が変わります。1ヶ月毎の費用を計算したので、あなたの滞在期間(月)を掛け算すれば、だいたいの総費用が算出可能です。

国別予算:アメリカ

まずアメリカの語学学校ですが、月に5~15万円ほどになります。居住費は8.7~20万円。語学学校に支払う入学金が1万円~2万円ほどです。授業で使う教科書代は1冊約2400円~1.2万円になります。さらに航空券9~12万円、海外旅行保険料1.2~2.2万円、学生ビザ1.84万円、生活費10~20万円が発生するでしょう。合計すると、1ヶ月で46~68万円になります。

国別予算:オーストラリア

オーストラリアの語学学校の場合、授業料は9~14.4万円ほどです。居住費は3.6万円~10.8万円。その他の費用としては、入学金約1.8万円、教科書代1冊約1350円、空港送迎1.17~2.25万円、滞在先手配料1.8~2.25万円、航空券8~10万円が発生します。

ビザに関しては3ヶ月以内ならETASという観光ビザで大丈夫です。これは実質無料のビザですが、手数料約1800円だけ必要になります。3ヶ月を超えると学生ビザの申請が必要です。こちらは1回の申請で約5.04万円かかります。

海外旅行保険料は約1.5~2万円必要で、現地生活費は10万円ほどです。合計すると1ヶ月で約43~54万円になるでしょう。

国別予算:フィリピン

フィリピンに関しては、授業料・滞在費・食費が13~20万円、その他諸経費が3~4万円かかるといわれています。

ビザについては、日本人なら30日以内の滞在であれば無料です。そもそも申請自体が必要ありません。滞在期間が30日を超えると、観光ビザの申請をすることになります。費用は3130ペソなので、日本円に換算すると約6700円ほどです。

航空券の平均は5~7万円、海外旅行保険は1~2万円、現地生活費は4万円ほどで済むので、1ヶ月の総額は26~37万円ほどになるでしょう。

フィリピンは物価が安いため1ヶ月の費用が比較的低く抑えられますが、授業形態を見てもマンツーマンレッスンを採用している学校が多く、額面以上にお得な国なのです。

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国別予算:フィジー

フィジーに関しては、他の国と比べて段違いに物価が安いため、ほとんどの費用がアメリカの3分の1程度になるといわれています。1ヶ月に15万円あれば、十分留学可能です。タクシーの初乗りが80円ほど、衣服が1着300円ほどで購入できるくらいの物価なので、現地に着いてからも、かかる費用が圧倒的に少ないと思われます。

また日本人が語学学校の経営をしているケースが多く、留学生のほとんどが日本人です。ホームシックになりにくいという利点があります。世界各国の留学生と交流できないという点は残念ですが、そこを重視しないのならフィジーは良い選択肢になるでしょう。

ただし、フィジーは発展途上国とされている国なので、インフラが整備されていないことが多いです。例えば、道路が整備されていない、電気が通っていない、ホームステイ先の家の作りが古いなど、不便なことがよくあります。逆に日本では体験できないことでもあるので、そういうものを求めている人にとってはうってつけの国かもしれません。

まとめ

今回は英語留学にかかる費用を紹介しました。工夫次第で総費用を安くすることも可能です。あなたが英語留学をする理由を明確にすることで、何が必要で何が不必要なのかが判明すると思います。そこから不必要な費用を削っていきましょう。留学先の国も変わるかもしれませんね。

逆にお金をかけたいということであれば、こちらも住居、国、学校次第でいくらでも費用を高くすることができます。あなたの考える快適な留学生活を実現してください。

事前にしっかりと費用の計算をして、あなたにぴったりな充実した英語留学にしましょう。

※上記の情報は2019年6月現在の情報です。