ホームステイとは
ホームステイとは、留学先で、現地に住んでいる一般の家庭の一部屋を借りて、新しい家族の一員として生活を共にすることです。また、ホームステイの受け入れ先の家族を「ホストファミリー」と呼び、毎日を一緒に過ごすうちに、食事や会話から、日本では経験できない文化や学びを経験できます。
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ホームステイの期間について
留学期間にもよりますが、1~2カ月の短期留学では、期間中ずっとホームステイを続ける人がほとんどです。また、半年や1年以上の長期留学になると、最初はホームステイで、それからはシェアハウスなどに移動する人が多いです。
ホームステイの申し込み方法
ほとんどの方が語学学校を選択されると思いますので、その場合の申し込み方法についてご紹介します。
ホームステイ:英会話学校から申し込む
留学前に英会話スクールに通っていた人は、英会話スクールが手配してくれるところもあります。
ホームステイ:留学あっせん会社を利用する
いわゆる、留学エージェントに手配を頼む方法です。まずは、資料請求を行って、カウンセリングを受けてみると良いでしょう。手数料がかかるところもあります。自宅から近いところがお勧めです。資料の他、ホームページなどで詳細を確認しておくと、会社選びで失敗する可能性が低くなります。
ホームステイ:自分で語学学校に直接申し込む
英語力がある程度ある人は、直接自分が通いたいと思う語学学校を自分で申し込み、そこのスクールマネージャーにホームステイを手配したいという内容のメールを直接送ります。英語でのメールでのやり取りに抵抗のない人や慣れた人にお勧めの方法です。この方法を使えば、仲介手数料を取られることがありません。
ホームステイの料金は?
どこの国に行くかにもよりますが、一般的に8~9万円/月と考えてよいでしょう。これは滞在費用であって、これとは別に滞在手数料が2~3万円、空港出迎え手数料が1~2万円くらいかかってきます。ちなみに、水道代や光熱費、食事代、部屋代については滞在費用に含まれますので、別途請求されることはありません。
ホームステイのメリット
ホームステイならではの良さというものがあります。どんな利点があるのか、3つご紹介します。
食事がついてくる
もし現地で一人暮らしを始めるとなると、自炊はとても大変です。その分、楽ができるので、自炊に当てる時間を勉強やアクティビティに使うことができます。
英会話の相手になる人がいる
ホストファミリーが家にいる時間が長いと、語学学校から帰っても普通の会話をすることで、英会話のスキルを上げることができます。いわば家族の一員なので、気遣いをせずに英会話を楽しむことができるでしょう。家庭の中なので、難しい会話をせずに、生活に役立つ会話を自然に学ぶことができるのではないでしょうか。
現地の情報を教えてもらえる
ガイドブックに出ていないようなお勧めのアクティビティや場所、おいしいレストランなどをよく知っているホストファミリーから、色々な情報を得ることができます。
語学学校などで行われるイベントやアクティビティについての不安や相談にも乗ってくれるでしょう。
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ホームステイのデメリット
ホームステイも良いところばかりではありません。欠点も実はあるのです。どんな悪いところがあるのか、4つご紹介します。
当たりはずれがある
良いホームステイ先だと「当たり」、悪いホームステイ先だと「はずれ」としましょう。ホームステイ先によって、良いか悪いかの差が激しいのです。ここで、私が経験した何回かのホームステイの例を挙げます。
良い例1:
ホストファミリーがおばあさん一人でした。ずっと家にいるので、毎日毎食おいしい手料理をごちそうしてくれました。ニュージーランドでは、伝統料理「ハンギ」(野菜やお肉などを蒸して盛り付けたニュージーランドの伝統的家庭料理)をふるまってくれることもありました。
良い例2:
ホストファミリーが子育て中の家族でした。小さい子供がいて、ホストマザーは専業主婦。マザーが忙しくても、子供と一緒に会話をしたり遊んだり、日々ホストファミリーと過ごす時間を満喫しました。週末には、一緒に家族旅行に行くこともあり、本当の家族の一員のようでした。
悪い例1:
ホストファミリーは子供のいない夫婦で、フルタイムの共働きでした。ホストマザーは看護師でほぼ家にいない状況。夕食はレトルトなどを自分で作るか、料理ができないホストファーザーが代わりに作ってくれることもありました。朝食は冷蔵庫のものを使ってサンドイッチを自分で作るかシリアルを作って食べます。昼食は、同じく冷蔵庫のものを使ってサンドウィッチを自分で作って語学学校で食べます。
悪い例2:
同じホームステイ先に住んでいたドイツ人の女の子のために、夕ご飯は毎日、マッシュポテトとソーセージと野菜サラダでした。後日、そのドイツ人の女の子の父親が訪問してきました。その時、ホストマザーは一生懸命、その子のために好きな料理を作っていることを説明していました。
また後日、日本人の女性がホームステイに来ました。日本の学校のホームステイ体験で来たので、監視役の大人がついていました。そのためか、今まで用意もしなかったお米を買い、ホストマザーは日本食を作っていました。自分の時には作りもしなかったのは、大人の評価やクレームを恐れたからなのだと理解しました。
上記悪い例は、私自身が経験した内容です。ホームステイ先を変更してもらった友人に聞くと、部屋の掃除を毎日させられて、厳しくチェックされた、という話も聞きました。上や下ばかり見ていてはきりがない、ということなのでしょう。
ホームステイと聞くと、家族がいて日中ずっと一緒に過ごしてくれる、というイメージを持っている方はいませんか。そういう家庭も運が良ければありますが、私が経験したホームステイ先はどこも夫婦共働きであまり家にいない人たちばかりでした。
ホストマザーが家にいてくれる人を希望します、と言っていたのですが、希望はなかなか通らないようです。しかし、希望を熱心に伝えることで動いてくれる学校もあるかもしれません。
食事の問題
海外ですので、食事についても合うとか合わないとかがあるでしょう。また、量についても英語圏では割とたくさん出すことが多いです。「残したら失礼。」とか、「食べなきゃ作ってくれた人に悪い。」とか日本人は考えてしまいがちですが、無理に食べる必要はありません。
苦手なものを勧められた場合も、丁寧に断りましょう。どんな時でも、正直な意思表示が大切なのです。
宗教の問題
日本人は無宗教の人が多いので、しっくりこないかもしれませんが、海外では特定の宗教を信仰する人が多くいます。宗教によって、ある飲み物や食べ物の持ち込みができない家もあります。また、キリスト教では日曜礼拝に必ず行く家庭もあります。
宗教を信仰する家庭でも、異教徒に対して寛容なところと、そうでないところがあります。事前に確認しておくと良いかもしれません。
ホストファミリーがネイティブスピーカーではない
まれにあることですが、行ってみたら、ホームステイ先がアジア圏の人で、英語がなまっていて片言でしか話せない、ということがあります。
せっかく英語を学びに行ったのに、と、がっかりしますよね。特に移民が多いエリアではそういったことが起きる可能性があります。
後悔しないホームステイ選びのためにできること
楽しい留学生活を送るために、ホームステイ先で失敗はしたくありませんよね。なるべく良いホームステイ先に当たるように、できることは何でしょうか。ポイントを2つご紹介します。
希望を細かく出す
自分がどういうホームステイ先を希望するか、リスト化しましょう。そして、その希望をしっかりと伝えましょう。もちろん、希望が通らないことはよくあります。でも、言わないよりは言った方がはるかに良いです。
なぜなら、たとえば、自分がたばこは大嫌いでたばこを吸わないホームステイ先に、と言っていたのに、ホストマザーがヘビースモーカーだった、という場合、「希望を出していたのに。」と、ホームステイ先の変更希望を出しやすくなるからです。
合わなければホームステイ先を変更する
様々な理由でホームステイ先を変更したい、という場合があります。その時は、語学学校に変更願を申し出ます。正当な理由がないと希望を受け付けてくれないことがあるので、注意しましょう。
まとめ
ポイントは、ホームステイ先に多くを期待し過ぎないことです。食事などについても、文化の違いがありますので、日本と同じような期待は持たない方が良いでしょう。
そして、もしかするとホストファミリーと合わない、とか、ホストファミリーがひどい人だった、とかいう残念なことが起こるかもしれません。そうなると、ホームステイ先を変えるか、シェアハウスに住むか、の2択になります。そのため、最初は利用期間を短期で設定しておくか、長期で申し込んでも途中無料で変更できるか、の確認をしておくことをお勧めします。
こんなはずではない、と思うことがあるかもしれません。多少のことは広い心で対応しましょう。英語学習や友人など、他のことにも目を向けて、楽しい留学生活を送ってください。