「Expected salary?(希望年収は?)」――英語面接中にこの一言が飛んできた瞬間、頭が真っ白になった経験はありませんか?日本の就職活動では給与の話を自分から切り出すのはタブーとされてきましたが、外資系・グローバル企業の面接では、給与の話題は面接の「普通の一部」であり、準備しておくべき必須テーマです。この記事では、英語面接で給与交渉を自分から切り出すための考え方・フレーズ・戦略を徹底解説します。
なぜ英語面接で給与交渉は「突然」来るのか――外資系の面接文化を理解する
日本企業と外資系企業の面接文化の根本的な違い
日本企業の採用プロセスでは、給与は「会社が一括して決めるもの」という慣習が根強く残っています。候補者が給与について自ら言及するのは「図々しい」とさえ見られることがあります。一方、欧米文化をベースにした外資系・グローバル企業では、給与は「労使双方が合意するもの」という考え方が前提です。候補者が自分の市場価値を把握し、主張することは、むしろ自己認識の高さとして好意的に受け取られます。
| 比較項目 | 日本企業(一般的な傾向) | 外資系・グローバル企業 |
|---|---|---|
| 給与の決め方 | 会社が一方的に提示 | 候補者との交渉で合意 |
| 面接中の給与の話題 | タブー・最終段階のみ | 早い段階から確認する |
| 希望給与を伝えること | 消極的・控えめが美徳 | 自己認識の証明として重要 |
| 交渉の姿勢 | 受け身が基本 | 積極的な交渉が期待される |
面接のどのタイミングで給与の話題が出るのか
外資系企業の採用プロセスでは、給与の話題が出るタイミングはある程度パターン化されています。事前に把握しておくことで、慌てずに対応できます。
- 一次面接(HR・人事担当者との面接):「予算内の候補者か」を確認するためにスクリーニング段階で聞かれることが多い
- 二次・最終面接(現場マネージャーとの面接):候補者の市場価値への自己認識を確認する目的で聞かれることがある
- オファー前の確認フェーズ:内定に近い段階で、条件のすり合わせとして改めて確認される
「Expected salary?」は罠ではなく普通の質問だと知ろう
「Expected salary?」と聞かれると、「正直に答えたら足元を見られるのでは」と身構えてしまう方も多いでしょう。しかし面接官がこの質問をする目的は主に2つです。採用予算との整合性確認と、候補者が自分の市場価値を正しく把握しているかの確認です。これは候補者を試す「罠」ではなく、双方の時間を無駄にしないための実務的な確認です。
「給与は御社の規定に従います」と答えるのは、外資系面接では自己評価の低さや準備不足と受け取られる可能性があります。必ず自分なりの数字と根拠を用意しておきましょう。
- 外資系では給与交渉は「普通の会話」であり、タブーではない
- 日本的な「受け身の給与観」は英語面接では通用しない
- 給与の話は一次面接から最終面接まで、どのタイミングでも出る可能性がある
- 面接官の目的を理解すれば、質問への心理的ハードルが大きく下がる
英語面接で給与を聞かれたときの『黄金の答え方』――Expected Salary質問への完全対応術
いきなり数字を言ってはいけない理由と『まず探る』テクニック
「Expected salary?」と聞かれた瞬間、反射的に数字を答えてしまうのは危険です。最初に具体的な数字を出した側が交渉上の主導権を失う、というのが給与交渉の基本原則。まずは相手の予算感を探るクッションフレーズを一言挟みましょう。
レンジで答える:具体的な数字の提示フレーズ集
相手が先に答えない場合や、こちらから提示を求められた場合は「レンジ(幅)」で答えるのが定石です。単一の数字より交渉の余地が生まれ、誠実さも伝わります。
- I’m looking for something in the range of X to Y. — 「X〜Yの範囲を希望しています」
- Based on my research and experience, I’d expect a package between X and Y. — 「市場調査と経験をもとに、X〜Yを想定しています」
- I’m targeting around X, though I’m open to discussing the full compensation package. — 「X前後を目標にしていますが、総報酬全体で話し合う余地があります」
- My expectation is in the X to Y range, depending on the overall benefits. — 「福利厚生全体によりますが、X〜Yを期待しています」
レンジの幅は広すぎず、上限と下限の差を10〜15%程度に収めると「真剣に考えている」印象を与えられます。
現職の給与を聞かれたときの答え方と注意点
「What’s your current salary?(現職の給与は?)」と聞かれても、開示する義務はありません。うまくかわしながら希望額の話に誘導しましょう。
- I’d prefer to keep that confidential, but I can share what I’m targeting for my next role. — 「詳細はお伝えしにくいですが、次のポジションへの希望はお伝えできます」
- My current package is competitive, but what matters most to me is the opportunity here. My target is around X. — 「現職は競争力のある水準ですが、重視しているのはこちらの機会です。希望はX前後です」
「まだ決めていません」は通用しない――曖昧回答を避けるコツ
「I haven’t decided yet.(まだ決めていません)」は面接官に「準備不足」と映ります。事前に求人サイトや業界レポートで市場相場を調べ、根拠のある数字を持って臨むことが必須です。
求人サービスや業界団体のレポートで、同職種・同経験年数の給与レンジを事前に確認しておく。
「Based on my research…」や「Given my X years of experience…」と前置きすることで、数字に根拠があることを示す。
数字を出した後に「I’m also open to discussing the full benefits package.」と添えると、交渉への前向きな姿勢が伝わる。
- 相場より高い数字を言ったら失礼になりませんか?
-
根拠を示せば失礼にはなりません。「市場調査と自分のスキルセットをもとに」と一言添えるだけで、自信ある交渉として受け取られます。むしろ根拠なく低い数字を出すと「自己評価が低い」と思われるリスクがあります。
- レンジの下限を低くしすぎると損をしますか?
-
はい、注意が必要です。面接官はレンジの下限を「最低ライン」と解釈する場合があります。下限は「この金額なら喜んで入社する」水準に設定しましょう。
- 給与の話を最初の面接で聞かれるのは普通ですか?
-
外資系・グローバル企業では一次面接でも聞かれることは珍しくありません。スクリーニングの一環として早い段階で確認するケースが多いため、常に答えを準備しておくことが重要です。
自分から給与の話題を切り出す――面接官に好印象を与えながら希望を伝える戦略
自分から切り出すべきタイミングと切り出してはいけないタイミング
外資系・グローバル企業の面接では、自分から給与の話題を切り出すことは「積極性」と「自己価値の理解」を示すポジティブなアクションです。ただし、タイミングを誤ると逆効果になります。切り出してよい場面・避けるべき場面を事前に把握しておきましょう。
- 面接の終盤、「何か質問はありますか?」と聞かれたとき
- 面接官が「オファーに興味がありますか?」など意向確認をしてきたとき
- 複数回の面接を経て、最終面接や採用担当者との面談に進んだとき
- 面接の冒頭・自己紹介の直後
- 技術的な質問やケーススタディの回答中
- 面接官がまだ職務内容を十分に説明していない段階
切り出し方の鉄板フレーズ:自然な会話の流れを作る表現
給与の話題を唐突に持ち出すのではなく、会話の流れに乗せて自然に切り出すのがコツです。以下のフレーズを状況に合わせて使い分けましょう。
- “I’d also like to discuss the compensation package when appropriate.” (適切なタイミングで待遇についても話し合えればと思っています)
- “Could we take a moment to talk about the overall compensation structure?” (全体的な報酬体系について少しお話しできますか?)
- “I’m very excited about this opportunity. May I ask about the salary range for this role?” (このポジションにとても興味があります。給与レンジについて伺えますか?)
- “Before we wrap up, I’d love to understand more about the total compensation package.” (終わる前に、トータルの報酬パッケージについて確認させてください)
希望条件を伝えるときに「価値」と「根拠」をセットにする方法
ただ「〇〇万円希望です」と言うだけでは交渉になりません。自分のスキルや実績を根拠として添える「価値ベース交渉」が外資系では標準的なアプローチです。
“Based on my X years of experience in [分野] and my track record of [実績], I’m targeting a base salary in the range of …” (〇年の経験と実績をもとに、基本給として〜を希望しています)
“That said, I’m open to discussing the full package, including benefits and growth opportunities.” (ただし、福利厚生や成長機会を含む全体のパッケージについて柔軟に話し合えればと思います)
“Does that align with the budget for this role?” (このポジションの予算と合っていますか?)と一言添えて、相手の反応を見ながら次のステップへ進みましょう。
給与以外の条件(リモートワーク・休暇・ボーナス)を英語で交渉するフレーズ
給与交渉は「給与だけ」の話ではありません。トータルの報酬パッケージとして条件全体を見渡すことで、交渉の選択肢が大きく広がります。
| 交渉したい条件 | 英語フレーズ例 |
|---|---|
| リモートワーク | “Would it be possible to have flexible remote work arrangements?” |
| 有給休暇 | “Could we discuss the number of paid vacation days?” |
| サインオンボーナス | “Is a sign-on bonus part of the package?” |
| 業績ボーナス | “How is the performance bonus structured?” |
| 研修・自己啓発支援 | “Is there a budget for professional development or training?” |
アサーティブな交渉とは「強引でも弱気でもない」状態です。自分の希望をはっきり伝えつつ、相手の立場も尊重する姿勢が、外資系面接官に最も好印象を与えます。
面接官の反応別・即対応スクリプト――「低すぎる」「高すぎる」「今は答えられない」をどう切り返すか
給与交渉で最も重要なのは、面接官の反応はある程度パターン化できるため、事前に想定してセリフを準備しておくことです。本番で焦らないために、代表的な4つの反応と切り返し方を頭に入れておきましょう。
「That’s above our budget」と言われたときの切り返し方
予算オーバーと言われても、即座に数字を下げる必要はありません。まずは条件全体での調整を提案し、交渉の余地を残しましょう。
Interviewer: “That’s above our budget, I’m afraid.”
You: “I understand. Could we explore the overall package? For example, if the base salary is flexible, I’d be open to discussing performance bonuses, additional vacation days, or remote work options to find a balance that works for both sides.”
「That’s lower than expected」と言われた場合の対処法
期待より低いと言われた場面は、自分の市場価値を再提示する絶好のチャンスです。慌てず、根拠とともに数字を補強しましょう。
Interviewer: “That’s a bit lower than we expected.”
You: “Thank you for sharing that. Based on my research into industry benchmarks and my X years of experience in [field], I believe [figure] reflects my market value. I’m happy to walk you through my reasoning if that would be helpful.”
「We’ll discuss that later」でかわされたときの次の一手
「後で話しましょう」という先送りは珍しくありません。ただし、流されたままにせず、次のステップを自分で設定するフレーズを使いましょう。
Interviewer: “Let’s discuss compensation at a later stage.”
You: “Of course, I completely understand. Could we set a specific point in the process when we can revisit this? I want to make sure we’re aligned before moving forward.”
沈黙・曖昧な反応への対応――面接官の表情を読むポイント
数字を提示した後に沈黙が続く場合、多くの人は焦って数字を下げてしまいます。しかし沈黙は相手が検討中のサインであることが多く、先に話し始めた方が不利になります。落ち着いてアイコンタクトを保ち、相手が口を開くまで待ちましょう。
もし沈黙が長く続いたら、こう切り出すのが有効です。
- “Does that figure work within your range?”(その数字は御社の範囲内ですか?)
- “I’m open to discussion if you have any concerns.”(ご懸念があればぜひ話し合いましょう)
- “What are your thoughts on that?”(いかがでしょうか?)
- 予算オーバーと言われたら、すぐに希望額を下げるべきですか?
-
すぐに下げる必要はありません。まず「条件全体で調整できないか」を提案しましょう。ボーナス・休暇・リモートワークなど、給与以外の要素を交渉テーブルに乗せることで、双方が納得できる着地点を探せます。
- 「後で話しましょう」と言われた場合、しつこく聞くのはNGですか?
-
しつこくなる必要はありませんが、流されっぱなしもNGです。「どの段階で話し合えるか確認させてください」と次のタイミングを明確にするフレーズを一言添えるだけで、プロフェッショナルな印象を保ちながら話題をキープできます。
- 沈黙が怖くて、つい話してしまいます。どう対処すればいいですか?
-
沈黙を「気まずい空白」ではなく「相手が考えている時間」と捉え直すことが大切です。数字を提示した後は、ゆっくり一呼吸おいてアイコンタクトを保つ練習を事前にしておくと、本番でも落ち着いて対応できます。
英語面接の給与交渉で絶対に使いたいフレーズ50選――場面別・レベル別チートシート
このセクションでは、給与交渉の各場面で即使えるフレーズを難易度別に整理しました。フレーズをそのまま暗記するより「なぜこの言い方をするか」を理解しておくと、本番で応用が効きます。日本語訳と使用場面の補足も付けているので、自分のレベルに合ったものから練習してみてください。
【基本】給与期待値を答えるフレーズ(レンジ提示・保留・確認)
TOEIC 600点前後でも使いやすいシンプルな構文を中心に紹介します。まずはこのレベルのフレーズを確実に使えるようにしましょう。
| 英語フレーズ | 日本語訳 | 使用場面 |
|---|---|---|
| I’m looking for a salary in the range of X to Y. | X〜Yの給与レンジを希望しています。 | レンジで提示するとき |
| My expected salary is around X. | 希望給与はXほどです。 | 一点で答えるとき |
| I’m open to discussing the details. | 詳細についてはご相談できます。 | 柔軟性を示すとき |
| Could you share the budgeted range for this role? | このポジションの予算レンジを教えていただけますか? | 先に相手の範囲を確認するとき |
| I’d like to consider the full compensation package before giving a number. | 数字をお伝えする前に、報酬パッケージ全体を確認させてください。 | 即答を保留するとき |
| Based on my research, the market rate for this role is around X. | 調査によると、このポジションの市場相場はXほどです。 | 市場データを根拠にするとき |
【中級】自分の価値を根拠に交渉するフレーズ
単に「希望額はXです」と言うだけでなく、実績や専門性を根拠として示すことで交渉の説得力が格段に上がります。
| 英語フレーズ | 日本語訳 | 使用場面 |
|---|---|---|
| Given my X years of experience in [field], I believe X is a fair figure. | [分野]でのX年の経験を踏まえると、Xは妥当な数字だと考えます。 | 経験を根拠にするとき |
| In my previous role, I was able to [achieve result], which I believe adds significant value. | 前職では[成果]を達成しており、大きな価値を提供できると考えています。 | 実績をアピールするとき |
| I’m confident I can bring immediate impact to your team, which justifies the figure I mentioned. | 即戦力として貢献できる自信があり、先ほどの数字の根拠となっています。 | 即戦力性を強調するとき |
| While I understand budget constraints, I’d appreciate if we could find a middle ground. | 予算の制約は理解しますが、折衷案を探れればと思います。 | 相手の反論に応じるとき |
| I have a competing offer at X, but I’m genuinely interested in this role. | X(金額)の他社オファーがありますが、このポジションに強く関心があります。 | 他社オファーを交渉材料にするとき |
他社オファーを交渉材料にする場合、実際に存在するオファーのみ使用してください。虚偽のオファーを示すことは信頼を損ない、内定取り消しにつながるリスクがあります。
【応用】条件全体をパッケージとして話し合うフレーズ
給与だけでなく、ボーナス・リモートワーク・有給日数・入社日なども含めてパッケージ全体で交渉することで、双方にとって合意しやすくなります。
| 英語フレーズ | 日本語訳 | 使用場面 |
|---|---|---|
| Could we look at the overall package, including benefits and bonus structure? | 福利厚生やボーナス体系も含めてパッケージ全体で検討できますか? | 交渉の幅を広げるとき |
| If the base salary is fixed, would there be flexibility on the signing bonus? | 基本給が固定なら、サインオンボーナスに柔軟性はありますか? | 代替条件を探るとき |
| I’d also like to discuss the possibility of a remote work arrangement. | リモートワークの可能性についても話し合いたいと思います。 | 働き方の条件を加えるとき |
| Would it be possible to revisit the salary after a six-month review? | 6ヶ月後の評価後に給与を見直すことは可能ですか? | 入社後の見直しを提案するとき |
| I’m flexible on the start date if that helps with the budget cycle. | 予算サイクルに合わせるなら、入社日は柔軟に対応できます。 | 入社日を交渉材料にするとき |
面接後のフォローアップメールで給与条件を確認するフレーズ
口頭で合意した条件は、必ずメールで文書化することが外資系・グローバル企業では常識です。認識のズレを防ぎ、後のトラブルを回避するために活用してください。
- Thank you for taking the time to discuss the compensation details today. — 本日は報酬の詳細についてお時間をいただきありがとうございました。(冒頭の礼儀)
- As discussed, I understand the base salary to be X, with a performance bonus of up to Y%. — ご説明のとおり、基本給はX、業績ボーナスは最大Y%と理解しています。(条件の確認)
- Could you please confirm these details in writing at your earliest convenience? — ご都合のよいときに書面でご確認いただけますか?(文書化の依頼)
- I remain very enthusiastic about joining the team and look forward to your confirmation. — 引き続き入社に強い意欲を持っており、ご確認をお待ちしております。(意欲の再表明)
面接当日または翌営業日中に送るのがベストです。時間が経つほど「合意した内容」の記憶が曖昧になるため、鮮度が高いうちに文書化しておきましょう。
面接本番前にやっておくべき『給与交渉の準備』3ステップ
給与交渉で失敗する多くの原因は、準備不足です。「その場で考えよう」という姿勢が、交渉中の沈黙・曖昧な返答・不必要な妥協を生み出します。本番前に3つのステップを踏むだけで、自信を持って交渉に臨めるようになります。
まず「自分はいくら貰えるか」ではなく「市場では自分のスキルがいくらで評価されているか」を客観的に調べましょう。以下の情報源を組み合わせると精度が上がります。
- 求人票の給与レンジ:同職種・同業界の複数求人を比較し、最低・中央・上限を把握する
- 転職・求人サービスの給与データ:職種・経験年数・地域別の統計データを活用する
- 業界団体・調査機関のレポート:業界全体の報酬水準を確認する
- 同業の知人・SNSコミュニティ:リアルな現場感覚を補完する
調査結果を「希望レンジの下限・中央・上限」として整理しておくと、面接で数字を聞かれた瞬間に迷わず答えられます。
給与だけが交渉の対象ではありません。リモートワークの頻度・有給日数・役職タイトル・入社時期・ボーナス・研修費用など、複数の条件を事前に整理しておきましょう。優先順位が明確なら、面接中に即判断でき、不必要な沈黙を防げます。
- 絶対に譲れない条件(Must):最低給与・フルリモート可否など
- できれば希望する条件(Want):役職名・有給日数の上乗せなど
- 交渉の切り札(Trade-off):給与を下げる代わりにリモートを増やすなど
フレーズを「読める」と「口から自然に出る」は全くの別物です。声に出す練習を繰り返すことで、フレーズが体に馴染み、本番でも落ち着いたトーンで話せるようになります。一人練習と並行して、想定問答を書き出す「スクリプト化」も有効です。
- 面接官役と自分役に分けたロールプレイを繰り返す
- 「給与期待値を聞かれたとき」「低すぎると言われたとき」など場面別にスクリプトを作る
- 声のトーン・間の取り方・言い切るスピードも意識して練習する
交渉時の態度・声のトーン・間の取り方は、準備量が多いほど自然に安定します。「準備した」という事実そのものが、面接本番での落ち着きを生み出す最大の武器です。
面接前日までに、市場データ・優先順位リスト・スクリプトの3点セットを揃えておきましょう。
本番前チェックリスト――面接当日の朝に確認しよう
- 希望給与のレンジ(下限・上限)を数字で即答できる
- Must条件とWant条件を口頭で説明できる
- 「低すぎる」「高すぎる」と言われたときの切り返しを声に出して確認した
- 交渉フレーズを3つ以上スラスラ言える
- 条件を下げる代わりに得たい代替条件を1つ以上用意している
よくある質問(FAQ)
- 英語が得意でない場合、給与交渉は避けた方がいいですか?
-
避ける必要はありません。シンプルなフレーズでも誠実に伝えれば十分です。「I’m targeting around X.」のような短い表現でも、準備と根拠があれば面接官に好印象を与えられます。むしろ何も言わない方が「準備不足」と判断されるリスクがあります。
- 希望給与を伝えたら選考で不利になることはありますか?
-
根拠のある希望額を伝えること自体が不利になることはほとんどありません。ただし、市場相場から大きく外れた数字を根拠なく提示した場合は、認識のズレとして選考に影響する可能性があります。事前のリサーチが重要です。
- オファーレターを受け取った後でも交渉できますか?
-
はい、オファーレター受領後も交渉は可能です。「Thank you for the offer. I’m very excited about this opportunity. Could we discuss the compensation package further?」のように、感謝と意欲を示しながら交渉を切り出すのが一般的なアプローチです。
- 給与交渉を断られたら、どう対応すればいいですか?
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「わかりました」と即座に諦める必要はありません。「Is there any flexibility on other aspects of the package, such as remote work or additional vacation days?」と給与以外の条件に話を移すことで、交渉の余地を探り続けることができます。
- 日系グローバル企業の面接でも同じアプローチが使えますか?
-
基本的なフレーズや考え方は応用できますが、日系企業は外資系に比べて給与交渉に保守的な場合もあります。面接の雰囲気や担当者のスタイルを見ながら、柔軟にアプローチを調整することをおすすめします。

