あなたはビジネスのメールや会議で、「make」という単語を見聞きしたことはありませんか?「作成する」という意味で覚えている方は多いでしょう。しかし、ネイティブスピーカーは「make」を単独で使うよりも、「make up」「make out」「make for」のように、前置詞や副詞と組み合わせた「句動詞」として多用しています。実は、この「make」の句動詞をマスターすることこそが、自然で洗練されたビジネス英語への近道なのです。
ビジネス英会話で『make』の句動詞が重要な理由
句動詞はカジュアルな表現だけではありません。フォーマルなビジネスシーンでも頻繁に使われ、単一の難しい動詞よりも自然でネイティブらしい印象を与えることができます。
なぜ句動詞がネイティブに好まれるのか?
英語には、「establish」や「compensate」のようなフォーマルな単一動詞と、「set up」「make up for」のような句動詞が、ほぼ同じ意味を持つケースが多くあります。ネイティブスピーカーは、特に口語では、より短くてリズムの良い句動詞を好んで使用する傾向があります。
- 口語的で自然: 会議や電話でのやりとりでは、堅苦しい単語より句動詞の方が親しみやすく、コミュニケーションを円滑にします。
- 表現が豊か: 1つの動詞「make」に、様々な前置詞・副詞を組み合わせるだけで、多様な意味やニュアンスを生み出すことができます。
- 理解が必須: 相手が句動詞を使った場合、それを理解できないと会話の流れを見失う可能性があります。リスニング力向上にも直結します。
『make』の基本イメージを押さえる
句動詞を丸暗記するのではなく、核となる動詞の「コアイメージ」から理解すると、記憶に定着しやすく、未知の句動詞に出会った時も意味を推測できる力がつきます。
動詞「make」の最も基本的なコアイメージは、「(無から)何かを作り出す」「ある状態や結果を生み出す・原因となる」です。このイメージが、後ろにくる前置詞や副詞と結びついて、様々な意味を形成していきます。
- make + up: 「up(上に、完成に向かって)」+「作り出す」→「作り上げる、構成する、埋め合わせる」という意味が生まれます。
- make + for: 「for(〜に向かって)」+「(結果を)生み出す」→「~に向かって進む、~に貢献する」という意味になります。
- make + out: 「out(外に、はっきりと)」+「(理解を)生み出す」→「理解する、見分ける」という意味が導かれます。
このように、「make」の基本イメージを軸に考えることで、10個も20個もある句動詞を、単なる暗記ではなく「体系的な理解」として身につけることができるのです。次のセクションからは、ビジネスシーンで特に役立つ「make」の句動詞を厳選して、具体例と共に詳しく解説していきます。
ビジネスの交渉は、互いの主張を理解し、共通の着地点を見出し、合意を形成するプロセスです。ここでは、その過程で非常に役立つ3つの「make」句動詞をご紹介します。
交渉・合意形成に欠かせない『make』句動詞3選
交渉の場では、単に「Yes」か「No」かを主張するだけでは不十分です。相手の立場を慮り、建設的な提案をし、最終的に双方が納得できる合意に導く表現が必要です。以下の3つの句動詞は、まさにそのための強力なツールとなります。
| 句動詞 | 主な意味 | ビジネスシーンでの使用例 |
|---|---|---|
| make up | 補う・埋め合わせる・和解する | 価格差や不足分を補う提案をする |
| make out | 理解する・見極める・主張する | 自社の提案の正当性を論理的に説明する |
| make for | 〜につながる・〜を可能にする | 提案が良い結果をもたらすことを示す |
make up (補う・埋め合わせる・和解する)
「make up」は、不足しているものを「補う」、あるいは対立している関係を「和解させる」という二つの重要な意味を持ちます。交渉では、「make up the difference」というフレーズで価格差や条件の差を埋め合わせる提案が頻繁に行われます。
「こちらが譲歩する代わりに、そちらも何かで埋め合わせてほしい」というニュアンスで使います。具体的な補填方法を提示すると、より説得力が増します。
例文(価格交渉の場面):
あなた: We understand your budget constraints. If you can commit to a larger annual order, we can make up the difference in the unit price with an extended warranty at no extra cost.
(ご予算の制約は理解しています。年間の発注量を増やしていただけるのであれば、単価の差を、追加費用なしの延長保証で補うことができます。)
例文(条件の調整):
To make up for the delayed delivery, we will offer a 10% discount on your next purchase.
(納品遅延を埋め合わせるために、次回のお買い上げから10%割引させていただきます。)
make out (理解する・見極める・主張する)
「make out」には「(曖昧なものを)理解する・見極める」という意味と、「(ある主張を)展開する・論証する」という意味があります。交渉では、後者の「『make out a case for…』で、自社の立場や提案の正当性を筋道立てて主張する」使い方が核心です。
例文(提案の正当性を主張):
あなた: Let me make out a case for choosing our premium plan. The initial cost is higher, but when you factor in the included training and 24/7 support, the total cost of ownership over three years is actually lower than the standard plan.
(当社のプレミアムプランをお選びいただく理由を説明させてください。初期費用は高くなりますが、含まれるトレーニングと24時間365日のサポートを考慮すると、3年間の総所有コストは実はスタンダードプランよりも低くなります。)
例文(相手の真意を見極める):
From the data you’ve presented, it’s hard to make out what your main concern is. Could you clarify your priority?
(提示されたデータから、ご懸念の主な点を理解するのは難しいです。優先事項を明確にしていただけますか?)
make for (〜につながる・〜を可能にする)
「make for」は、あることが別の好ましい結果や状況を「導く」「可能にする」という因果関係を表現します。提案のメリットや、合意がもたらす未来の良い結果を強調するときに威力を発揮します。「lead to」とほぼ同義ですが、より口語的で自然な響きがあります。
例文(合意のメリットを強調):
This strategic partnership will make for a much stronger market position for both of our companies.
(この戦略的提携は、双方の会社にとってはるかに強力な市場地位につながるでしょう。)
例文(提案の具体性が良い結果を生む):
Having a clear communication plan from the start makes for a smoother project execution.
(最初から明確なコミュニケーションプランがあることは、より円滑なプロジェクト実行を可能にします。)
- make up the difference: 価格や条件の「差」を、何か別のもので補う提案をする。交渉を前に進める鍵。
- make out a case for…: 自身の提案や立場について、論理的に筋道を立てて「主張する」「説明する」。説得力を高める表現。
- make for: 提案や合意が、将来の「良い結果」や「好ましい状況」を生み出すことを示す。ビジョンを共有するのに役立つ。
交渉で合意に至った後も、その合意を実行に移し、プロジェクトを進めるには、効果的な会議運営が欠かせません。会議を成功に導く鍵は、参加者の意見を引き出し、問題を解決し、プロセスを明確にすることです。ここでは、会議の進行役(ファシリテーター)として活躍する3つの「make」句動詞を学びましょう。
会議・議論を円滑に進める『make』句動詞3選
意見の引き出し方、遅れの挽回方法、権限の移管方法を表現できるようになり、会議をより生産的に進行させられるようになります。
make of (〜をどう思うか・解釈する)
相手の意見や感想を、押し付けがましくなく自然に聞き出す時に便利な表現です。「〜についてどう思いますか?」という意味で、「What do you think of…?」よりも柔らかく、相手の分析や解釈を求めているニュアンスがあります。
例文: What do you make of this proposal? (この提案をどう思いますか? / この提案をどのように解釈しますか?)
この質問は、単なる賛否ではなく、「提案の意図をどう読み取るか」「どのような可能性や課題を見出すか」といった深い意見を引き出したい時に最適です。
make up for (〜の埋め合わせをする・挽回する)
プロジェクトが遅れた時や、何か問題が生じた時に、前向きに「取り戻す」「挽回する」意思を示す表現です。責任感と建設的な姿勢をアピールできます。
例文: We need to make up for lost time. (遅れを取り戻さなければなりません。)
make over (譲渡する・刷新する)
権限や責任、プロジェクトの所有権を他者に「引き継ぐ」「譲渡する」ことを意味します。組織変更や役割の見直しの際に使われるフォーマルな表現です。「刷新する」という意味でも使われます。
例文: She will make over responsibility for the project to the new manager. (彼女はそのプロジェクトの責任を新しいマネージャーに引き継ぎます。)
「make over」を使うことで、権限移管が公式かつ計画的に行われるプロセスであることを明確に伝えられます。
- 意見を求める時: “I’d like to hear what everyone makes of the latest data.” (最新のデータについて、皆さんがどう解釈するか聞きたいです。)
- 遅れを認め対策を示す時: “To make up for the delay, we propose adding an extra meeting this week.” (遅れを取り戻すため、今週追加ミーティングを設けることを提案します。)
- 役割を明確にする時: “Let’s make it clear who this task is made over to.” (このタスクが誰に引き継がれるのかを明確にしましょう。)
- 議論をまとめる時: “So, what do we make of all this?” (では、これら全てをどう総括しましょうか?)
これらの表現を駆使することで、会議が単なる情報共有の場ではなく、建設的な対話と明確な決定が行われる生産的な場へと変わっていくでしょう。
会議で決定されたことを実行に移すのがプロジェクト管理や日常業務です。プロジェクトを円滑に進行させ、日々の課題に対処するには、状況に応じた適切な表現が必要です。ここでは、プロジェクト管理や日常業務で役立つ4つの「make」句動詞を見ていきましょう。
プロジェクト管理・日常業務で使える『make』句動詞4選
プロジェクト管理や日々の業務では、物事を変換したり、限られたリソースで対応したり、スケジュールを調整したりする場面が多くあります。これらの状況を的確に表現できる句動詞を知っていると、コミュニケーションがスムーズになります。
make into (〜に変える・転用する)
「make A into B」で、「AをBに変える」「AをBに転用する」という意味です。プロジェクトでは、生のデータをレポートにまとめたり、アイデアを具体的な計画に落とし込んだりする工程を表現するのに便利です。
「make the data into a report」「make our findings into a presentation」など、「〜を〜の形に仕上げる」というニュアンスで使われます。単に「change」と言うよりも、加工や作成のプロセスを含んだ表現です。
例文で使い方を確認しましょう。
- We need to make this raw survey data into an easy-to-understand chart for the stakeholders. (この生のアンケートデータを、ステークホルダー向けにわかりやすいグラフにまとめる必要があります。)
- Her innovative idea was made into a successful product. (彼女の革新的なアイデアは、成功した製品へと変わりました。)
make off with (持ち去る・持って逃げる)
物理的に何かを持ち去る意味で使われることもありますが、ビジネスの現場では比喩的な使い方が非常に一般的です。特に功績や評価、クレジット(功劳)を持ち去るというネガティブな文脈で使われます。
「make off with the credit」は「功劳を持ち去る」という決まり文句です。チームの成果を一人で独占したり、他人の手柄を横取りしたりする行為を批判的に表現する時に使います。使用には注意が必要な表現です。
- I can’t believe he made off with all the credit for the project success. (彼がプロジェクト成功の功劳を全部持ち去ったなんて信じられない。)
- Someone made off with my laptop during the meeting break. (誰かが会議の休憩中に私のノートパソコンを持ち去りました。) ※物理的な意味
make do with (〜で間に合わせる・凌ぐ)
理想的なリソースや条件が得られない時に、「今ある物で何とかする」「〜で間に合わせる」という意味です。予算削減時、リソース不足、または一時的な対応策を説明する際に頻繁に使われる実用的な表現です。
- Due to budget cuts, we’ll have to make do with a smaller team this quarter. (予算削減のため、今四半期は少人数のチームで間に合わせなければなりません。)
- The software isn’t perfect, but we can make do with it until the new version is released. (そのソフトウェアは完璧ではありませんが、新しいバージョンがリリースされるまでそれで凌げます。)
make it (間に合う・成功する・出席する)
ビジネス英会話で最も汎用性の高い「make」句動詞の一つです。文脈によって意味が変わるため、使い分けが重要です。
- 間に合う・到着する: Can you make it to the meeting by 3 PM? (午後3時の会議に間に合いますか?)
- 成功する・成し遂げる: The project was tough, but we finally made it. (プロジェクトは大変でしたが、ついに成功しました。)
- 出席する・参加できる: I’m sorry, I won’t be able to make it to the dinner. (すみません、夕食会には出席できません。)
- 生き延びる・回復する(口語): The patient is very weak, but the doctors think he’ll make it. (患者は非常に衰弱していますが、医師は彼が持ちこたえるだろうと考えています。)
どの意味で使われているかは、文脈と一緒に使われる前置詞で判断します。「to + 場所/イベント」があれば「出席する・間に合う」、「through + 困難」があれば「乗り切る」など、前後の言葉に注目しましょう。
これらの句動詞を組み合わせた、プロジェクト進行中のシナリオ例を見てみましょう。
シナリオ: 予算が削減され、リソースが限られる中、チームは生データを最終報告書にまとめようとしています。リーダーがメンバーに状況を説明しています。
- “We have to make do with the current software for analysis.” (分析には現在のソフトウェアで間に合わせなければなりません。)
- “Let’s make all this data into a comprehensive report by Friday. Can everyone make it to the review meeting on Thursday?” (金曜日までにこのデータ全てを包括的な報告書にまとめましょう。木曜日のレビュー会議には全員出席できますか?)
- “I know it’s challenging, but if we work together, we can make it.” (大変だとは思いますが、協力すれば成功できます。)
避けたい!よくある誤用例と正しい使い分け
「make」を使った表現は豊富で便利ですが、似た表現や多義的な表現も多く、誤用すると全く異なる意味になってしまう恐れがあります。特に会話の流れや文脈が重要な鍵を握ります。ここでは、日本人学習者が特に混同しやすいポイントを、具体例とともに整理します。
「make up」と「make up for」の決定的な違い
一見すると似ていますが、「make up」と「make up for」は意味が全く異なります。この違いを理解していないと、「化粧する」と言いたいのに「埋め合わせする」と言ってしまうといった誤解を招く可能性があります。
| 表現 | 主な意味 | 誤用例 (誤った理解) | 正用例 (正しい理解) |
|---|---|---|---|
| make up | 構成する、化粧する、作り話をする | 「She’s late, so I need to make up for the meeting.」 (「彼女が遅れているので、会議のために化粧しなければならない」と誤解) | 「Five members make up the team.」 (5人のメンバーがチームを構成する) 「I need 10 minutes to make up.」 (化粧するのに10分必要だ) |
| make up for | 〜の埋め合わせをする、補う | 「To make up the lost time, we worked overtime.」 (「失われた時間を化粧するために、残業した」と誤解) | 「To make up for the delay, we offered a discount.」 (遅れの埋め合わせとして、割引を提供した) 「Hard work can make up for a lack of experience.」 (勤勉さは経験不足を補うことができる) |
「make up」は「作る・構成する」というイメージが基本です。一方、「make up for」の「for」は「〜のために」という方向性を示し、「不足や損失のために何かを作り出す→埋め合わせする」という意味になります。この「for」の有無が決定的な違いです。
「make out」を「作る」と誤訳しないために
「make」の基本イメージは「作る」ですが、「make out」はそのイメージから外れることが多い表現です。文脈によって意味が大きく変わるため、注意が必要です。
- 理解する、見分ける
「I can’t make out what he’s saying on this poor connection.」
(この悪い接続状態では、彼が何を言っているのか理解できない。) - (小切手などを)記入する、作成する
「Please make out the check to the company name.」
(小切手の宛名を会社名で作成してください。)
※この場合の「作る」は、「書類を作成する」というニュアンスです。 - (物事が)うまくいく、成功する(口語的)
「How did you make out in the negotiation?」
(交渉はどうだった?うまくいった?)
「make out」を文字通り「外に作る」と解釈すると、ほとんどの場合、意味が通じなくなります。会話のトピック(通信、書類、交渉など)から、適切な意味を推測する力が求められます。
文脈によって意味が変わる表現の見極め方
「make」句動詞の多くは、前後の単語や会話の状況(文脈)によって意味が固定されます。正しい意味を掴むためのコツを押さえましょう。
「make」の直後や「make ○○」の後に来る名詞がヒントになります。
例:
・「make a decision」(決定を下す)
・「make a profit」(利益を上げる)
・「make sense」(筋が通る)
「decision」「profit」「sense」といった単語と結びつくことで、特定の意味を持つ熟語(連語)として機能します。
会話がビジネス、人間関係、日常業務のどの分野についてかで、意味が絞り込めます。
例:「We need to make up.」
・ビジネス会議中なら → 「(数字や計画を)作成する必要がある」
・同僚との口論の後なら → 「仲直りする必要がある」
トピックが全く異なれば、同じ句動詞でも解釈が変わります。
「for」「up」「out」などの小さな言葉が、意味の方向性を決定します。
・「make for」(〜に向かう)
・「make off with」(持ち去る)
・「make do with」(〜で何とかやりくりする)
前置詞/副詞の持つ基本的なイメージ(方向、分離、完了など)を理解しておくと、推測が楽になります。
- 「make」の基本イメージ「作る」から考えれば、すべての句動詞を理解できますか?
-
必ずしもそうとは限りません。多くの句動詞は「作る」という原義から発展し、比喩的な意味で定着しています。例えば「make up your mind」(決心する)は、心を作り上げる→決断する、という比喩です。最初は「作る」から連想してみるのは良い方法ですが、最終的にはそれぞれの表現を個別の「言葉の塊」として覚え、文脈の中で使われる意味を確認する習慣をつけることが最も確実です。
- 「make it」は「それを作る」以外に、どんな意味で使われますか?
-
- 時間に間に合う、出席できる:「Can you make it to the meeting?」(会議に出席できますか?)
- 成功する、成し遂げる:「After years of hard work, he finally made it.」(何年もの努力の末、彼はついに成功した。)
- (病気などから)回復する:「The doctor says he’ll make it.」(医者は彼は回復するだろうと言っている。)
このように、「make it」は非常に汎用性の高い口語表現です。目的語の「it」が漠然と「状況」を指していると考えると理解しやすいでしょう。
今日から始める!句動詞を定着させる3つの実践練習法
「make」を使った句動詞やイディオムは、一度学んだだけではなかなか定着しません。知識を「使える武器」に変えるためには、実際に自分で使ってみる・出会ってみる経験が不可欠です。ここでは、忙しいビジネスパーソンでも無理なく継続できる、効果的な3つの練習法をご紹介します。
最も効果が高いのは、自分の仕事や生活に関連する具体的な文脈で例文を作ることです。以下の手順で進めてみましょう。
- 学んだ句動詞を1つ選びます(例:make up for)。
- その意味(例:「〜を埋め合わせる」)を確認します。
- 自分自身に問いかけます:「make up forを使って、今週、私は何を埋め合わせた(または埋め合わせたい)だろう?」
- 思いついたシチュエーション(例:ミーティングに遅刻した、納期が遅れそう)で英文を作成します。
例文:“I’ll work overtime to make up for being late to the meeting this morning.” - 作成した例文を音読し、可能であれば声に出して録音し、自分の発音を確認します。
1つの句動詞につき、3つ以上の異なるシチュエーションで例文を作ってみましょう。過去、現在、未来の時制を混ぜると、表現の幅が広がります。手帳やスマートフォンのメモアプリに「句動詞専用ノート」を作り、蓄積していくのがおすすめです。
オンライン英会話を利用している方は、レッスンを最大限に活用する作戦を取り入れましょう。受け身ではなく、能動的に学んだ表現を使う場を作ることがポイントです。
- レッスン前の目標設定:レッスンの5分前に、「今日は必ずmake out(理解する)とmake do with(〜で間に合わせる)を使ってみよう」と具体的な目標を立てます。
- シナリオの準備:その句動詞が自然に使えそうな話題を考えます(例:複雑なグラフについて話す時にmake outを使う)。
- 実際の会話で投入:話題が近づいたら、意識的にその句動詞を使ってみます。例:“Could you help me make out what this chart is showing?”
- フィードバックを求める:使い方が自然だったか、講師に確認してもらいましょう。
学習した表現が実際のビジネスの現場でどのように使われているかを確認することは、理解を深め、自信につながります。英語の素材を「宝探し」のフィールドに変えましょう。
- 素材を選ぶ:自分の業界に関連する英語のビジネスニュース記事、ブログ、またはポッドキャストを選びます。
- 「宝探し」を開始:記事を読みながら、または音声を聞きながら、学んだ「make」句動詞を探します。例えば、make a decision(決定する)やmake the case for(〜を主張する)などが頻出します。
- 文脈を分析する:見つけた句動詞が、どのような文脈(誰が、誰に、何について言っているか)で使われているかをメモします。これにより、ニュアンスがより明確になります。
- 音声素材の活用:ポッドキャストなどでは、話者の発音やリズム、会話の流れの中でどのように使われるかに注目します。一時停止して真似て発音する「シャドーイング」も効果的です。
この練習を続けると、「この表現は実際に使われているんだ」という実感が湧き、表現に対する心理的なハードルが下がります。
これらの練習法を効果的に継続するには、無理のない計画を立てることが大切です。例えば、以下のような週間ルーティンを試してみてください。
- 月・水・金(10分):【方法1】で新しい句動詞1つにつき自作例文を3つ作成。
- 火・木(15分):【方法3】で英語のビジネス記事を1つ読み、句動詞を探す。
- 週1回(レッスン時):【方法2】を実践し、練習した句動動詞を投入する。
- 日曜夜(15分):その週に学んだ・練習したすべての句動詞を復習し、自作例文を音読する。
反復練習こそが定着への近道です。小さな習慣の積み重ねが、ビジネス英会話における確かな表現力を築いていきます。
まとめ
本記事では、ビジネス英会話でネイティブが多用する「make」の句動詞・イディオムを、交渉、会議、プロジェクト管理という3つの主要シーンに分けて解説しました。それぞれの表現が持つニュアンスと、具体的な使用例を確認することで、単なる暗記ではなく、「状況に応じて使い分ける」力を身につけることができます。
- 基本イメージを軸に理解する:「make」の「作り出す・生み出す」というコアイメージを理解し、前置詞との組み合わせで意味が広がることを意識しましょう。
- 文脈から意味を推測する:句動詞は文脈によって意味が変わるため、会話の流れやトピックから適切な意味を捉える力を養いましょう。
- 能動的に練習する:学んだ表現を「知っている」状態から「使える」状態にするためには、自作例文作成や会話での意図的な使用が不可欠です。
これらの「make」句動詞をマスターすることで、ビジネスの現場での表現力が確実に向上し、より自然で洗練された英語コミュニケーションが可能になります。まずは、ご自身の業務で最も使えそうな表現から、少しずつ実践に取り入れてみてください。

