ネイティブが毎日使う『時間・締め切り』イディオム完全ガイド|up against the clock から buy time まで日常・ビジネスで即使える25選

「締め切りまであと1時間しかない!」「もう少し時間を引き延ばせないか?」――こんな場面で英語をパッと口にできたら、グッと表現力が上がりますよね。ネイティブが日常会話やビジネスシーンで頻繁に使う「時間・締め切り」にまつわるイディオムは、実はパターンが決まっているので、グループ別に覚えると一気に身につきやすいのです。この記事では25個のイディオムを厳選し、シーン別に整理してお届けします。

目次

まず知っておきたい!時間イディオムの3つのグループ

25個のイディオムは大きく3つのグループに分けられます。最初に全体像を把握しておくと、「今まさに使いたい場面」にすぐ対応できます。それぞれのグループの特徴と代表例を確認しておきましょう。

「時間が足りない・切迫感」系

締め切りが迫っている、時間的プレッシャーを感じているときに使う表現です。代表格は up against the clock(時間との戦い)。「もう時間がない!」という緊張感をそのまま英語にできます。会議やプロジェクト管理の場面でネイティブが頻繁に使うフレーズです。

「時間を稼ぐ・延ばす」系

交渉や準備が必要なとき、意図的に時間を引き延ばすニュアンスを持つ表現です。代表格は buy time(時間を稼ぐ)。ビジネス交渉や日常の会話でも自然に使えます。「すぐには答えられないけれど、もう少し猶予がほしい」という場面にぴったりです。

「急ぐ・急かす」系

相手を急かしたい、または自分が急いでいることを伝えたいときの表現です。step on itget a move on など、口語的でエネルギッシュな表現が揃っています。友人との会話からビジネスシーンまで幅広く活用できます。

グループ名代表イディオム一言メモ
時間が足りない・切迫感up against the clock締め切り直前の緊張感を表現
時間を稼ぐ・延ばすbuy time交渉・準備の猶予を作るときに
急ぐ・急かすstep on it / get a move on口語的でテンポよく使える

グループを意識して覚えるだけで、「あの場面で使いたいのはどのイディオムだっけ?」という検索時間が大幅に短縮されます。まずは各グループの代表例を1つずつ覚えることから始めましょう。

試験対策メモ:TOEIC・英検との関連

TOEIC Part 7のビジネスメール問題では「時間が足りない・切迫感」系のイディオムが文脈理解のカギになることがあります。英検準1級・2級のリーディングでも、「時間を稼ぐ・延ばす」系の表現が長文中に登場します。グループ別に意味を把握しておくと、文脈から正解を絞り込む力が上がります。

次のセクションからは、各グループのイディオムを例文・使い方・ニュアンスの違いまで徹底解説していきます。気になるグループから読み進めてもOKです。

【グループ①】時間が足りない・切迫感を表すイディオム9選

締め切りが迫る緊張感や「もう時間がない!」という切迫感を表すイディオムは、日常会話でもビジネスメールでも頻繁に登場します。この9つをマスターするだけで、時間的プレッシャーを英語でリアルに伝えられるようになります。


1. up against the clock|締め切りに追われている

  • 意味:締め切りや制限時間に強いプレッシャーを感じながら作業している状態
  • ニュアンス:「時計に追い詰められている」イメージ。焦りや緊張感が強く出る表現
  • シーン:ビジネス・日常どちらでも使える

We’re really up against the clock to finish this report before the meeting.
(会議前にこのレポートを仕上げるのに、本当に時間との戦いだ。)

2. on borrowed time|いつ終わってもおかしくない状態

  • 意味:本来終わっているはずなのに、まだ続いている状態
  • ニュアンス:時間だけでなく「もう終わりに近いプロジェクト」「廃業寸前の会社」など幅広く使える
  • シーン:ビジネス・ニュース表現として頻出

That old system is on borrowed time — we need to upgrade soon.
(あのシステムはもう限界に来ている。早くアップグレードしないといけない。)

「on borrowed time」は人・物・組織など、あらゆる対象に使える応用範囲の広い表現です。

3. down to the wire|ギリギリまで結果がわからない

  • 意味:最後の最後まで勝敗・結果が決まらないほどギリギリな状態
  • ニュアンス:競争・交渉・締め切りなど「結果が出るまでの緊張感」を強調する
  • シーン:ビジネス交渉・スポーツ実況・日常会話

The contract negotiations went down to the wire.
(契約交渉はギリギリまでもつれた。)

4. in the nick of time|ギリギリ間に合って

  • 意味:ちょうどいいタイミングで、間一髪で間に合った
  • ニュアンス:「セーフ!」という安堵感が含まれる。映画やドラマでも頻出
  • シーン:日常会話・物語表現

She arrived in the nick of time to catch the last train.
(彼女はギリギリ間に合って最終電車に乗れた。)

5. against the clock|時間と戦いながら

  • 意味:制限時間内に終わらせようと急いで取り組んでいる
  • ニュアンス:「up against the clock」より状況描写的で、客観的なトーン
  • シーン:スポーツ・ビジネス・ニュース

The rescue team worked against the clock to find survivors.
(救助チームは時間と戦いながら生存者を探した。)

up against the clock vs against the clock の違い

どちらも「時間との戦い」を表しますが、ニュアンスに差があります。「up against the clock」は話し手が当事者として強いプレッシャーを感じている主観的な表現。「against the clock」は状況を客観的に描写するときに使われやすく、ニュース記事や第三者視点の文章で多く見られます。会話でどちらを使っても通じますが、自分の焦りを伝えたいなら「up against」がより自然です。

6. running out of time|時間が尽きかけている

  • 意味:残り時間がほとんどなくなってきている
  • ニュアンス:進行形で使うことで「今まさに減っている」リアルタイム感が出る
  • シーン:日常・ビジネス・試験中など幅広く使える

We’re running out of time — let’s wrap up the discussion.
(時間がなくなってきた。議論をまとめよう。)

7. pressed for time|時間に追われている

TOEIC頻出フレーズ

「pressed for time」はTOEICのPart 2・Part 3のリスニングや、Part 7のビジネスメール文書でよく登場します。会話の流れを読む問題で意味を知っているかどうかが得点を左右します。

  • 意味:時間的な余裕がなく追い詰められている
  • ニュアンス:「I’m a bit pressed for time.」のように丁寧に断る場面でも使いやすい
  • シーン:ビジネス・日常会話(TOEIC頻出)

I’m a bit pressed for time right now — can we talk later?
(今ちょっと時間がなくて。後で話せますか?)

8. time is ticking|時間が刻々と過ぎている

  • 意味:時計の針が進み続けている=急がなければいけない
  • ニュアンス:「time is ticking away」とも言い、焦りや警告のニュアンスを持つ
  • シーン:日常・ビジネス・プレゼン中の発言

Time is ticking — we need to make a decision now.
(時間がどんどん過ぎている。今すぐ決断しないといけない。)

9. on a tight deadline|タイトな締め切りで

  • 意味:余裕のない締め切りが設定されている状態
  • ニュアンス:ビジネスメールや職場会話で最もストレートに使える表現。誰でも意味を理解できる
  • シーン:ビジネス全般(メール・会議・報告書)

I’m on a tight deadline, so I’ll keep this brief.
(締め切りが迫っているので、手短に済ませます。)

「on a tight deadline」は英語メールの書き出しや会議冒頭でそのまま使えるので、今日から即実践できます。まずはこの表現から口に出す練習をしてみましょう。

グループ①のまとめ:使い分けのポイント
  • 自分の焦りを伝えたい → up against the clock / pressed for time / running out of time
  • 状況を客観的に描写したい → against the clock / time is ticking
  • 結果がわからないギリギリ感 → down to the wire
  • 間一髪セーフ → in the nick of time
  • もう終わりに近い → on borrowed time

【グループ②】時間を稼ぐ・先延ばしを表すイディオム8選

交渉の場で即答を避けたいとき、プロジェクトをいったん棚上げにしたいとき――こうした「時間を稼ぐ・先延ばしにする」場面で使えるイディオムは、ビジネス英語で特に重宝します。8つのフレーズを状況別に使い分けられると、英語でのコミュニケーションが一段と洗練されます。


10. buy time|時間を稼ぐ

項目内容
意味(決断・行動を急がず)時間を稼ぐ、余裕を作る
ニュアンス中立的。戦略的に時間を確保するイメージ
例文We need to buy some time before making a final decision.
日本語訳最終決定を下す前に少し時間を稼ぐ必要がある。
使用場面ビジネス交渉・プロジェクト管理

11. play for time|時間稼ぎをする(やや策略的)

項目内容
意味(相手を引き延ばして)時間稼ぎをする
ニュアンスやや策略的・ずる賢いニュアンスを含む
例文He was just playing for time during the negotiation.
日本語訳彼は交渉中ただ時間稼ぎをしていただけだった。
使用場面交渉・議論の場面(批判的な文脈でも使われる)
buy time vs play for time の違い

buy time は「準備のために時間を確保する」という中立的な表現。一方 play for time は「相手を意図的に引き延ばす」という策略的なニュアンスが強く、文脈によってはネガティブな評価を含みます。ビジネスシーンでは buy time の方が無難です。

12. put something on the back burner|後回しにする

項目内容
意味(優先度を下げて)後回しにする、棚上げにする
ニュアンス完全に中止ではなく「いつか再開する」含意あり
例文Let’s put this project on the back burner for now.
日本語訳このプロジェクトはひとまず後回しにしましょう。
使用場面会議・プロジェクト管理

13. kick the can down the road|問題を先送りにする

項目内容
意味問題・決断を先送りにする
ニュアンス批判的・皮肉なニュアンスが強い。根本解決を避けている印象
例文We can’t keep kicking the can down the road on this issue.
日本語訳この問題をいつまでも先送りにし続けるわけにはいかない。
使用場面政治・経営・組織の議論(口語・批判的文脈)

kick the can down the road は政治ニュースや経営議論でよく登場する表現です。英語メディアを読む際にも覚えておくと理解が深まります。

14. drag one’s feet|わざとゆっくりやる・先延ばしにする

項目内容
意味意図的にのろのろと行動する、渋る
ニュアンス消極的・非協力的な姿勢を批判するときに使う
例文Stop dragging your feet — we need this done by Friday.
日本語訳ぐずぐずしないで。金曜までに終わらせる必要があるんだから。
使用場面職場・チームでの催促

15. take a rain check|また今度にする

項目内容
意味今回は断るが、また別の機会に、という意味
ニュアンス丁寧な断りの定番フレーズ。完全な拒否ではない
例文I can’t make it tonight, but can I take a rain check?
日本語訳今夜は行けないけど、また今度でもいい?
使用場面日常会話・食事・飲み会の誘いを断る場面

16. hold off|待つ・先延ばしにする

項目内容
意味(行動・決断を)しばらく待つ、延期する
ニュアンス中立的。状況が整うまで待つイメージ
例文Let’s hold off on sending the proposal until we get more data.
日本語訳もっとデータが揃うまで提案書の送付を待ちましょう。
使用場面ビジネスメール・会議での判断保留

17. bide one’s time|チャンスを待ちながら時間を過ごす

項目内容
意味好機が来るまで辛抱強く待つ
ニュアンス戦略的・ポジティブ。焦らず機を待つ姿勢
例文She decided to bide her time and wait for the right opportunity.
日本語訳彼女は焦らず好機を待つことにした。
使用場面キャリア・交渉・スポーツなど幅広い場面

ビジネス交渉シーンで使ってみよう

実際の会話でどう使うか、短いシナリオで確認しましょう。

A: Have you made a decision on the new contract?
B: Not yet. We’re trying to buy time while we review the terms. Can we hold off until next week?
A: Sure, but don’t drag your feet too long — the client is waiting.

(A:新しい契約について決断しましたか? B:まだです。条件を確認しながら時間を稼いでいるところです。来週まで待ってもらえますか? A:いいですよ、でもあまりぐずぐずしないでください――クライアントが待っています。)

グループ②の覚え方のコツ
  • buy time / hold off → 中立的な「待ち」。ビジネスメールで安心して使える
  • play for time / drag one’s feet → 批判的ニュアンスあり。相手の行動を指摘するときに使う
  • take a rain check → 日常会話の丁寧な断り文句として必須
  • bide one’s time → 戦略的・ポジティブ。自分の行動を表すときに使う

【グループ③】急ぐ・急かすを表すイディオム8選

「早くして!」「急いで動け!」という場面は日常でもビジネスでも頻繁に訪れます。ここで紹介する8つのイディオムを使い分けられると、急かす・急ぐ表現が一気にネイティブらしくなります。


18. step on it|急いで!(特に車を急がせるとき)

意味:急いで、アクセルを踏んで

例文: We’re going to miss the flight — step on it!

日本語訳:飛行機に乗り遅れる — 急いで!

もともとは「アクセルペダルを踏む」という意味。タクシーや車中での会話で自然に使える口語表現です。


19. get a move on|さっさと動け・急いで

意味:急いで行動する、ぐずぐずしないで動く

例文: Get a move on — the meeting starts in five minutes.

日本語訳:急いで — 会議はあと5分で始まるよ。

step on it vs get a move on の使い分け

step on it は車の運転中など移動場面で特によく使われ、やや強い命令口調。get a move on は場所を問わずより広く使えるカジュアルな表現で、子どもや同僚を急かすときにも自然です。どちらも口語度は高め。


20. race against time|時間との戦いをする

意味:時間が足りない中で必死に取り組む

例文: The rescue team was racing against time to find survivors.

日本語訳:救助チームは生存者を見つけようと時間との戦いを繰り広げていた。

ニュースや報告書でも頻出する表現。「up against the clock」と似ていますが、こちらはより劇的・緊迫した状況に使われます。


21. in a heartbeat|即座に・一瞬で

意味:心臓が一拍打つ間に=ためらわずすぐに

例文: I would take that job offer in a heartbeat.

日本語訳:その仕事のオファーはすぐにでも受けたい。


22. at the drop of a hat|すぐに・即座に(準備なしで)

意味:帽子を落とすほどの一瞬で=何の準備もなく即座に

例文: She’s always ready to help at the drop of a hat.

日本語訳:彼女はいつでもすぐに助けてくれる。

in a heartbeat vs at the drop of a hat:ニュアンスの違い

in a heartbeat は「迷わず・喜んで即決する」という話者の意志・感情を強調します。一方 at the drop of a hat は「準備なしにいつでも即座に行動できる」という行動の素早さ・柔軟性を表します。前者は感情的な即決、後者は行動の即応性というイメージで覚えましょう。


23. make haste|急ぐ(やや書き言葉・フォーマル)

意味:急ぐ、急いで行動する

例文: We must make haste if we are to arrive before nightfall.

日本語訳:日が暮れる前に着くには急がなければならない。

英検準1級対策:make haste はフォーマル語彙

make haste は日常会話ではほぼ使われない古風・文語的な表現です。英文学や公式文書、格言(”Make haste slowly.” など)で登場します。英検準1級のライティングや長文読解で出題されることがあるため、意味と文脈を押さえておきましょう。


24. hustle|急ぐ・精力的に動く(口語)

意味:素早く動く、がむしゃらに頑張る

例文: You need to hustle if you want to close that deal today.

日本語訳:今日その契約を取りたいなら、もっと動かないと。

hustle は近年、自己啓発やビジネス文脈で「努力・行動力」を表すトレンドワードとして広く使われています。”hustle culture”(ひたすら働く文化)という表現も定着しています。


25. beat the clock|時間内に終わらせる

意味:制限時間が来る前に完了させる

例文: The team managed to beat the clock and submit the report on time.

日本語訳:チームはなんとか時間内にレポートを提出できた。

「beat the clock」はゲームや競技でも使われる表現。「up against the clock」が「時間に追われている状態」なら、こちらは「時間に勝った結果」を表します。


グループ③ まとめ:8つのイディオムを整理しよう
  • step on it/get a move on:どちらも口語で急かす表現。車中はstep on it、日常全般はget a move on
  • race against time:緊迫した状況で時間と戦う場面に最適
  • in a heartbeat:意志・感情の即決を強調
  • at the drop of a hat:準備不要でいつでも即行動できる柔軟性を表現
  • make haste:フォーマル・書き言葉。英検準1級対策として要チェック
  • hustle:口語でエネルギッシュに動く・ビジネス自己啓発でも頻出
  • beat the clock:時間内に完了できた「結果」を表す

シーン別クイックリファレンス|場面から引ける使い分けガイド

ここまで紹介してきた25のイディオムを「使いたい場面」から逆引きできるようにまとめました。ビジネス・日常・試験対策の3シーンに絞り込んでいるので、このセクションだけで実践的な表現をすぐに引き出せます。


ビジネスメール・会議で使えるベスト表現5選

イディオム意味使いどころ
up against the clock締め切りに追われている納期が迫っていることを伝えるとき
buy time時間を稼ぐ交渉・返答を先延ばしにしたいとき
on the back burner後回しにする優先度を下げるプロジェクトを伝えるとき
crunch time正念場・追い込み期間チームへの締め切り前の呼びかけ
beat the deadline締め切りに間に合う進捗報告・完了報告のメール

ビジネスメール件名の例: “Project update — we’re up against the clock” / 本文で “Let’s put this on the back burner until Q3.” のように使うと自然です。


日常会話・友人との会話で使えるカジュアル表現5選

イディオム意味使いどころ
in the nick of timeギリギリ間に合って映画・電車・待ち合わせに滑り込んだとき
step on it急いで!友人を急かすカジュアルな場面
kill time時間をつぶす待ち時間に何かするときの雑談
at the last minute土壇場でギリギリの行動を笑い話にするとき
race against time時間との戦い急いで何かを終わらせる状況の描写

“We made it in the nick of time!” や “Stop killing time and let’s go!” は友人との会話でそのまま使えます。


TOEIC・英検でそのまま使える試験頻出表現5選

イディオム意味出題形式
meet the deadline締め切りを守るTOEIC Part 5・7 / 英検長文
ahead of schedule予定より早くTOEIC Part 7 メール・報告文
behind schedule予定より遅れてTOEIC Part 7 プロジェクト文書
time is running out時間がなくなってきた英検準1級・1級 長文読解
on short notice急な知らせでTOEIC Part 6・7 ビジネス文書
試験対策ポイント

TOEIC Part 5では “meet the deadline” や “ahead of schedule” が空所補充の正解選択肢として頻出です。前置詞とのセットで覚えること(meet a deadline / ahead of / behind schedule)が得点アップの近道です。

  • meet / miss the deadline(締め切りを守る / 破る)はセットで暗記
  • ahead of / behind schedule は前置詞 of を落とさないよう注意
  • on short notice はビジネス文書の読解問題で文脈理解のカギになる

覚えて終わりにしない!時間イディオムを定着させる3ステップ練習法

25個のイディオムを一度に全部丸暗記しようとすると、ほぼ確実に挫折します。大切なのは「グループ単位で学ぶ→アウトプットする→自分の言葉に置き換える」という3段階のサイクルを回すこと。このステップを踏むだけで、記憶の定着率が格段に上がります。


STEP
ステップ1:グループごとに声に出して確認する(インプット)

この記事では「時間切れ・プレッシャー」「時間を稼ぐ・遅らせる」「急ぐ・急かす」の3グループに分けて紹介しています。一度に全グループを詰め込まず、1グループ(7〜9個)ずつ声に出して読み上げましょう。口に出すことで音と意味が結びつき、黙読より記憶に残りやすくなります。スマホのメモアプリや手帳に各グループをリストアップしておくと、すき間時間に見返せて便利です。

STEP
ステップ2:穴埋めクイズで記憶を試す(アウトプット)

読んだだけで「わかった気」になるのが最大の落とし穴です。以下のクイズに挑戦して、本当に使えるかどうかを確認しましょう。

STEP
ステップ3:自分の状況に当てはめた例文を1つ作る(定着)

最後に、覚えたイディオムを使って「自分の日常や仕事」を題材にした例文を1つ書いてみてください。たとえば「明日の締め切りに追われているとき」「会議で発言を引き延ばしたいとき」など、リアルな場面を想定するほど記憶に定着します。手帳やメモアプリに書き留めておくと、後から見返したときの復習にもなります。


穴埋めクイズ5問に挑戦しよう

下の空欄に入る正しい語句を考えてみてください。解答は各問の下に記載しています。

Q1. 締め切りに追われているとき

We’re really up ________ the clock on this project.

解答

against / 訳:このプロジェクト、本当に時間との戦いだ。

Q2. 時間を稼ぎたいとき

Can we ________ some time before making a final decision?

解答

buy / 訳:最終決定の前に少し時間を稼げないだろうか?

Q3. ギリギリ間に合ったとき

She submitted the report just ________ the wire.

解答

under / 訳:彼女はギリギリで報告書を提出した。

Q4. 急いでと促すとき

Come on, ________ it! We’re going to be late.

解答

step on / 訳:ほら、急いで!遅刻するよ。

Q5. 時間が足りないとき

I’m ________ on time. Can we reschedule?

解答

short / 訳:時間が足りなくて。予定を変更できますか?


定着させるための3つのコツ
  • 1グループ(7〜9個)ずつ声に出して学ぶ。一気に全部やらない
  • クイズや穴埋めで「思い出す練習」を必ずセットで行う
  • 自分の仕事や日常を題材にした例文を1つ書いてメモに残す

「自分の言葉で例文を作る」ステップが、他のどの方法よりも記憶の定着に効果的です。まずは今日学んだ1グループから、1文だけ書いてみましょう。

よくある質問(FAQ)

「up against the clock」と「race against time」はどう違いますか?

どちらも「時間との戦い」を表しますが、ニュアンスが異なります。「up against the clock」は話し手が締め切りや制限時間に追い詰められている主観的な緊張感を表します。一方「race against time」はより劇的・緊迫した状況(救助活動・危機対応など)を客観的に描写するときに使われることが多く、ニュースや報告文でも頻出です。

「buy time」はビジネスメールで使っても失礼になりませんか?

「buy time」は中立的な表現なので、ビジネスメールで使っても問題ありません。「We need to buy some time to review the details.(詳細を確認するために少し時間が必要です)」のように使うと自然です。一方、策略的なニュアンスを持つ「play for time」はビジネス文書では避けた方が無難です。

TOEIC対策として特に優先して覚えるべきイディオムはどれですか?

TOEIC対策として優先度が高いのは、「pressed for time」「meet the deadline」「ahead of / behind schedule」「on short notice」の4つです。これらはPart 2・3のリスニングやPart 5・7のリーディングで頻繁に登場します。前置詞とのセット(ahead of schedule / behind schedule)も含めて正確に覚えておくと得点に直結します。

「in the nick of time」と「down to the wire」はどう使い分ければいいですか?

「in the nick of time」は「ギリギリ間に合った」という結果と安堵感を表します。「She caught the train in the nick of time.(ギリギリ電車に乗れた)」のように、セーフだったことを伝える場面で使います。「down to the wire」は「最後の最後まで結果がわからないほどギリギリな状況が続いている」という過程の緊張感を表します。競争・交渉・試合などの文脈で使われます。

イディオムを効率よく覚えるコツはありますか?

この記事で紹介した3ステップ練習法が効果的です。まずグループ単位(7〜9個)で声に出して読み、次に穴埋めクイズで思い出す練習をし、最後に自分の日常や仕事を題材にした例文を1つ作ります。特に「自分の言葉で例文を作る」ステップが記憶の定着に最も効果的です。一度に全部覚えようとせず、1グループずつ着実に進めましょう。

著者プロフィール

大学受験・英語資格試験塾講師。大学時代にアメリカへ1年間留学。卒業後は海外書籍を取り扱う出版社で編集職に6年間従事した後、英語教育の現場へ転身。大学受験生向けや、社会人の英語資格試験対策の講義を担当し、実践的で分かりやすい解説に定評がある。出版社時代に様々なジャンルの英語書籍を担当した経験から、法律から工学まで業界特有の英語表現やビジネス英語に関する幅広い知識を持つ。また、二児の母という立場から、実体験に基づいた子どもの英語教育に関する発信も行っている。

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