英検を受けた後、自己採点をしてみたいけれど、ライティングで書いた英文を控えていなかった。そんな経験はありませんか。リーディングとリスニングの手応えだけでは、最終的な合否が気になって仕方ないものです。そんな受験生の悩みを解決する新機能が、スタディスタジオ株式会社の英検学習支援サービス「スタスタApps」の解答速報ツールに追加されました。
新機能「ライティング想定点シミュレーター」とは
これは、ライティングの答案が手元になくても、一次試験の合格ラインに自分がどれだけ近いかをシミュレーションできる機能です。具体的には、リーディングとリスニングの自己採点結果をもとに、結果画面で「ライティングで何点取れていれば合格ラインに届くか」の目安が表示されます。さらに、スライダーを操作してライティングの仮の得点(想定点)を自由に動かすことで、その点数を取った場合の予測されるCSEスコアと合否の目安を瞬時に確認できます。
これまでも、答案を提出せずにリーディングとリスニングだけを採点することは可能でした。今回のアップデートで新たに加わったのは、答案を提出しなかった後でも、結果画面でライティングの点数を仮定して合格可能性を探れる「シミュレーション機能」です。これは、AIが答案を推測して採点するものではなく、あくまでユーザー自身が設定した点数を基にした予測ツールです。
この機能で表示される合否の目安はあくまで予測です。日本英語検定協会が発表する正式な成績や合否結果とは異なる場合があります。また、スライダーで想定点を変更しても、既に保存されている自己採点結果が上書きされることはありません。このツールは、正式な結果を待つ間の参考としてご活用ください。
従来との違いと具体的な使い方
この新機能は、ライティングのある級(2級、準2級プラス、準2級、3級)で特に威力を発揮します。従来は、答案が手元にない場合、リーディングとリスニングの2技能のみで採点を完了させるしかありませんでした。しかし新機能により、2技能の結果を基に、足りないライティングの点数を仮定して総合的な合否の見通しを立てられるようになったのです。
解答速報の自己採点ページで、受験した回(例えば2026年度第2回)と級を選びます。
試験で選択した解答番号を入力し、2技能の自動採点を行います。
「答案が手元にない」を選択し、「ライティングなしで採点する」ボタンを押します。
結果画面に表示されるスライダーを動かし、ライティングの想定点ごとの予測CSEスコアと合否の目安を確認します。
一方、ライティングの答案が手元にある場合は、これまで通り問題文と答案の画像をアップロードしてAIによる採点を利用できます。また、ライティング試験のない4級・5級については、リーディングとリスニングの2技能から合否を予測する従来の方式がそのまま適用されます。
英検受験後の「合否予測」が抱える課題と新機能の意義
英検一次試験を受けた後、多くの受験者がまず気になるのは「合格できたのか」という一点ではないでしょうか。公式解答が公表されると、解答速報サービスを使って自己採点をおこなう人も多いはずです。しかし、その際に立ちはだかる現実的な壁があります。
それは、リーディングやリスニングの選択肢と違い、ライティングで自分が書いた英文を正確に覚えていない、または控えていないというケースが非常に多いことです。試験会場では緊張もあり、書き上げたエッセイを一字一句メモして持ち帰ることは難しいでしょう。また、ライティングは採点基準が複雑で、自分の書いた英文が何点相当なのか、自己判断が難しい技能でもあります。
さらに、英検の合否判定には単純な素点の合計だけでは測れない、重要なルールがあります。それが「技能別の足切り」です。英検は「CSEスコア」と呼ばれる共通尺度を用いており、リーディング、リスニング、ライティングの各技能で、それぞれ一定以上のスコアを取れていないと、たとえ総合スコアが高くても不合格になる可能性があります。つまり、ライティングの得点は、単なる「加点要素」ではなく、合否を左右する決定的な要素なのです。
英検の合否は、従来の素点ではなく「CSEスコア」という共通の尺度で判定されます。各技能(リーディング、リスニング、ライティング)に最低限必要なスコアが設定されており、これを下回ると他の技能のスコアが高くても不合格となります。これが「技能別足切り」です。自己採点では、この複雑な計算を考慮に入れる必要があります。
このような状況で、「リーディングとリスニングは手応えがあったのに、ライティングが不安…」という気持ちはますます膨らみます。今回発表された新機能は、まさにこの受験生の不安に直接応えるものです。ライティングの答案がない状態でも、リーディングとリスニングの得点を入力し、結果画面でライティングの「想定点」をスライダーで動かすことで、「ライティングで何点取れていれば合格ラインに届くのか」という具体的な目標値を可視化できます。
この機能の意義は、単なる点数計算ツールを超えています。受験生が「合格に必要なライティングの目標」を具体的に知ることで、仮に一次試験の結果が出る前でも、万が一不合格だった場合の学習計画を前向きに立てる手がかりになります。また、二次試験(面接)の対策に集中すべきか、それとも次回の一次試験に向けてライティングの強化を急ぐべきか、という判断の材料にもなるでしょう。この新機能は、合否発表までの長い待ち時間を、漠然とした不安から、具体的な次への一歩を考える時間へと変える可能性を秘めているのです。
2026年度第2回英検・準会場受験者向けの対応スケジュール
この新機能は、2026年度第2回の英検一次試験を受験したすべての人が対象です。ただし、利用可能になるタイミングは、受験した日程と会場種別によって異なります。特に準会場で受験した方は、日程ごとに順次対応されるため、少し準備に時間がかかることを知っておくとよいでしょう。
準会場とは、学校や塾などが独自に設定する試験会場のことです。本会場とは実施日が異なる場合があり、解答速報の対応も別々に行われることが一般的です。
いつから利用できる?
まず、本会場受験分については、発表時点ですでに新機能を含む解答速報の利用が可能となっています。一方、準会場(A日程、B日程、C日程)で受験した方の対応スケジュールは以下の通りです。
| 対象日程 | 対応予定級 | 利用開始の目安 |
|---|---|---|
| A日程 (9月25日実施) | 2級・準2級プラス・準2級・3級・4級・5級 | 9月28日(月)13時以降、順次 |
| B日程 (9月26日実施) | 2級・準2級プラス・準2級・3級・4級・5級 | 9月28日(月)13時以降、順次 |
| C日程 (9月27日実施) | 2級・準2級プラス・準2級・3級・4級・5級 | 9月28日(月)13時以降、順次 |
「順次対応」とは、日本英語検定協会から公式解答が公開された後、サービス運営側が正答データを照合・反映する作業が必要なためです。9月28日13時ちょうどにすぐに使えるとは限らず、数時間程度のズレが生じる可能性があります。また、英検S-CBT(コンピュータ試験)や海外会場での受験は、今回の機能追加の対象外である点にも注意が必要です。
4級と5級については、そもそもライティング試験がありません。そのため、これらの級ではリーディングとリスニングの2技能の結果から、一次試験の合否予測が従来通りおこなわれます。新機能の「ライティング想定点シミュレーション」は、ライティング試験がある2級、準2級プラス、準2級、3級が主な対象となります。
スタスタAppsのその他の機能と活用方法
今回発表されたシミュレーション機能を使うと、リーディングとリスニングの結果から合格ラインを予測できます。しかし、試験後に書いた英文の答案用紙や写真が手元にある場合は、さらに詳細なフィードバックを得る方法があります。
AIによるライティング採点機能
このサービスには、ライティングの問題文と答案の画像をアップロードすることで、AIが自動で採点をおこなう機能が既に備わっています。これは単に点数を出すだけでなく、内容や構成、文法の観点から、自分の答案を客観的に評価してくれる便利なツールです。試験で実際に書いた答案がある場合は、ぜひこの機能を活用してみるとよいでしょう。
自己採点機能自体は、会員登録をしなくても無料で利用できます。ただし、過去の採点結果を履歴として保存し、後から見直したい場合は、無料の会員登録が必要です。
合否予測後の次のステップ
自己採点の結果、合格ラインに届きそうかどうかが分かった後は、次の行動が大切です。例えば、一次試験を突破した後の二次試験(面接)対策をどう進めるか、あるいは今回の結果を踏まえて次回の受験に向けて学習計画を立て直すかなど、課題は人それぞれです。
スタディスタジオ株式会社によると、合否の目安を確認した後の学習相談として、英検対策専門のオンライン個別指導の無料相談を案内しています。ライティングの答案がなく想定点に幅がある場合でも、今後の対策の優先順位を整理する参考になります。
スタスタLIVE英検と呼ばれるこのサービスでは、小学生から社会人、海外在住者までを対象に、マンツーマン授業や学習計画の作成、英作文の添削などを提供しています。無料相談では、現在の学習状況や目標を確認し、対策の優先順位と学習の進め方を整理できます。有料の個別指導の内容や料金も確認でき、その場で受講を決める必要はありません。
サービス全体の概要
「スタスタApps」は、英検の合否予測や自己採点、学習を支援するWebサービスです。解答速報の自己採点シート、CSEスコア予測、ライティングAI採点、問題演習などを提供しています。このサービスは、公式解答の公開を待つ間や、正式な合否発表前に、自分の実力を把握し、次の学習計画を立てるための参考ツールとして活用できます。
英語学習者向け解説:CSEスコアと合否判定の基礎知識
英検の解答速報や合否予測サービスを利用する際、「CSEスコア」という言葉を目にしたことはありませんか。今回発表されたシミュレーション機能が示す「予測CSEスコア」を正しく理解し、活用するためには、まず英検の合否がどのように決まるのかを知っておくことが大切です。
英検の合否はどう決まる?
多くの方が「正答数で決まる」と思いがちですが、実はそれだけではありません。現在の英検は、国際的な語学力の尺度であるCEFRに対応する「CSEスコア」という指標に基づいて合否が判定されています。
CSEスコアは、問題の難易度によって1問あたりの配点が変動する「項目応答理論」という方法で計算されます。そのため、単純に「何問正解すれば合格」というラインは、回によって変わることがあるのです。
一次試験に合格するためには、以下の2つの条件を満たす必要があります。
- 総合スコアが級ごとに設定された合格基準点を超えること。
- 各技能(リーディング・リスニング・ライティング)で一定以上の得点を取ること(技能別の足切り)。
例えば、リーディングとリスニングは高得点でも、ライティングが基準に届いていないと、総合スコアが合格ラインを超えていても不合格になる可能性があります。今回の新機能「ライティング想定点シミュレーション」は、この複雑な合否判定方式を、ライティングの答案がなくても簡易的に試算できるようにしたものと考えるとわかりやすいでしょう。
サービスが表示する合否の目安は予測であり、正式な結果ではありません。あくまで自己採点後の気になる期間を過ごすための参考ツールとして捉え、最終的な合否発表は公式の結果を待ちましょう。
- 「予測CSEスコア」と実際のスコアはどれくらい違う?
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自己採点の結果に基づく予測は、リーディング・リスニングの解答番号が正確であれば、実際のCSEスコアに近い値を示すことが一般的です。しかし、ライティングの答案を提出しない場合のシミュレーション結果は、あくまで想定点に基づく計算値です。実際のライティング採点では、内容、構成、語彙、文法など多角的に評価されるため、想定点と実際の得点には差が生じる可能性があります。
- 技能別の足切り(合格基準点)は何点?
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各級ごとに設定されており、公開されている基準もありますが、試験回によって微調整されることがあります。一般的には、各技能でCSEスコア換算でおよそ6割前後の得点が必要とされています。自己採点サービスでは、この足切りラインも考慮した上で合否の目安を表示していることが多いです。
- 4級・5級にライティングがないのはなぜ?
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英検4級・5級は、英語学習の入門・初級レベルに位置づけられています。この段階では、リーディング(読む)とリスニング(聞く)の受容技能をしっかりと身につけることが学習の中心とされています。そのため、一次試験ではこの2技能のみで合否が判定されます。より上の級を目指す過程で、ライティング(書く)やスピーキング(話す)の産出技能が加わっていきます。
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