AICJ中学・高等学校がTOEFL TOPプログラム最高位STAGE 3に認定 英語イマージョンと国際バカロレアの連携を評価

AICJ中学・高等学校がTOEFL TOPプログラム最高位STAGE 3に認定 英語イマージョンと国際バカロレアの連携を評価

2026年10月14日、英語能力測定試験を実施する機関の日本法人は、広島県にある私立中高一貫校を、同機関が運営する教育機関向け特別プログラム「TOEFL iBT® Open Possibilities プログラム」の最高位となる「STAGE 3」に認定したと発表しました。この認定は、同校が長年実践してきた中学での英語イマージョン教育と、高校での国際的な教育プログラムの連携が評価された結果です。

目次

TOEFL TOPプログラムSTAGE 3認定とは何か?

AICJ中学・高等学校がTOEFL TOPプログラム最高位STAGE 3に認定 英語イマージョンと国際バカロレアの連携を評価

今回の認定は、同校の教育が単なる英語力の向上だけでなく、世界で活躍できる人材の基盤を育む総合的なプログラムとして評価されたことを意味します。英語学習者にとって、この認定の背景を知ることは、効果的な国際教育のあり方を考える上で大変参考になります。

TOEFL TOPプログラムの基本情報
  • プログラム名:TOEFL iBT® Open Possibilities プログラム(TOPプログラム)
  • 創設:2025年10月
  • 運営:英語能力測定試験の日本事務局
  • 対象:グローバル人材育成に取り組む教育機関
  • サポート:STAGE1から3までの段階的・無償の支援

TOPプログラムの目的と認定基準

このプログラムは、学校が生徒の国際的な活躍を後押しするための包括的な支援を目的としています。受験対策だけでなく、授業への試験の効果的な活用方法や、学校全体としての国際教育の推進計画など、教育現場のニーズに合わせた柔軟なサポートを提供します。認定には、単に試験のスコアを上げるだけではなく、「英語を学ぶ」から「英語で学び、考え、行動する」への学習環境の転換がどれだけ実現されているかが重要な基準となります。

最高位STAGE 3の意味と意義

STAGE 3は、このプログラムにおける最高位の認定です。今回認定された学校は、西日本で初めて国際的な教育プログラムの認定を受けた中高一貫校であり、そのような学校として初めてSTAGE 3に認定されました。このことは、同校の教育が、中学段階からの体系的な英語運用能力の育成(イマージョン教育)と、高校での高度で国際的なカリキュラム(ディプロマ・プログラム)が見事に連携し、一貫した「世界で通用する学び」を実現している証と言えるでしょう。

具体的には、数学や体育などの教科でも英語で授業を行うことで日常的に英語に触れる環境を整え、高校では「知の理論」や「課題論文」など、思考力や探究力を英語で鍛える課題に取り組みます。さらに、同校は試験の認可会場にもなっており、生徒が慣れた環境で力を試せる点も、挑戦を後押しする重要な要素です。

AICJ中学・高等学校の教育理念と特徴

同校の教育の根幹には、「自立」と「貢献」という二つの言葉があります。これらは単なるスローガンではなく、具体的な教育プログラムに落とし込まれた理念です。世界で活躍できる人材を育てるためには、語学力だけでなく、自ら考え行動し、周囲や社会のために役立つ姿勢が不可欠だという考えに基づいています。

その実践として、中学段階では「英語イマージョン教育」が特徴的です。これは、英語を教科として「学ぶ」のではなく、数学や体育などの科目を英語で「学ぶ」ことで、自然に英語を使いこなす力を養うアプローチです。普段の授業で英語に浸る環境を作り出すことで、生活に根ざした実用的な言語能力を身につけさせます。

知っておきたい教育理念

「自立」とは、与えられた知識をそのまま受け入れるのではなく、自ら課題を見つけ、調べ、考え、判断できる力を指します。一方、「貢献」は、教室の中だけでなく、地域や世界という大きな舞台で、自分の能力を他者のために役立てる姿勢です。この二つは、国際的な教育プログラムを実践する上での重要な土台となっています。

「自立」と「貢献」を掲げる教育目標

この理念は、高校での国際的な教育プログラムにおいてさらに深化します。生徒たちは、単に知識を蓄えるのではなく、教室で学んだことを実社会でどう生かすかを考えながら学習を進めます。例えば、国際バカロレアのディプロマプログラムでは、TOK(知の理論)やEE(課題論文)、CAS(創造・活動・奉仕)などに取り組み、学問と実践を結びつける経験を積み重ねていきます。

また、TOEFL iBTの認可試験会場として認定されている点も、この学校ならではの強みです。生徒たちは、日頃から学んでいる校内という慣れた環境で試験に臨むことができます。これは、海外大学への出願など、次の目標に挑戦する際の心理的なハードルを下げ、学習のモチベーションを維持する後押しとなっています。

西日本初のIB認定校としての歩み

AICJ中学・高等学校は、2006年に開校した私立の中高一貫校です。開校からわずか3年後の2009年には、学校教育法第一条に定められた学校として、西日本で初めて国際バカロレアの認定を受けるという、先進的な歩みを続けてきました。この認定は、同校の教育プログラムが国際的に通用する高い水準にあることを証明するものです。

  • 2006年:私立中高一貫校として開校。
  • 2009年:西日本初の国際バカロレア認定校となる。
  • 中学では英語イマージョン教育を実施。
  • 高校では国際バカロレア・ディプロマプログラムを提供。
  • 英語能力試験の公式会場でもある。

このように、中学での英語イマージョンから高校での国際的なプログラムへと、一貫したビジョンの下で教育が設計されています。生徒は、6年間を通じて段階的に「英語で学び、英語で考える力」を鍛え上げ、最終的には海外を含めた多様な進路に進むための確かな基礎を築くことができるのです。

評価された「英語イマージョン」から「国際バカロレア」への一貫教育

今回の認定が示すのは、単なる高いテストスコアの獲得ではなく、「英語を学ぶ」から「英語で学び、考える」への本質的な転換です。同校の教育プログラムは、中学段階から高校段階へと段階的・継続的に設計されており、その一貫性が高く評価されました。

中学:英語で学ぶ「イマージョン教育」

同校の中学校では、英語を「教科」として学ぶだけではありません。数学や体育などの科目を英語で学ぶ「英語イマージョン教育」を実施しています。これは、英語を「学習の対象」から「学習の手段」へと変える革新的なアプローチです。

例えば、数学の公式を英語で説明されたり、体育の指示を英語で受けたりする環境に身を置くことで、生徒は「試験のため」ではなく「実際にコミュニケーションを取り、理解するため」に英語を使うことを自然に体得します。これにより、教科書的な表現だけでなく、現実の文脈で必要な「生きた英語」を身につける基盤が築かれます。

イマージョン教育のポイント

イマージョン教育の目的は「完璧な英語」を話せるようになることではなく、英語を「ツール」として使いこなし、異なる教科の内容を理解・探究する力を養うことにあります。失敗を恐れずに英語を使う姿勢が、後の高度な学習への自信につながります。

高校:英語で考え、行動する「IBディプロマコース」

中学でのイマージョン教育の上に構築されるのが、高校での国際バカロレア(IB)ディプロマプログラムです。このプログラムは、単に英語で授業を受ける以上の深さを持っています。

  • TOK(知の理論): 「知識とは何か」「私たちはどうやって知るのか」といった根源的な問いを、英語で議論し、批判的思考力を磨きます。
  • EE(課題論文): 関心のある分野について、英語で4,000語の研究論文を執筆します。情報収集、分析、論理的な構成まで、全て英語で行う高度なアカデミック・ライティングの訓練です。
  • CAS(創造・活動・奉仕): 教室の外で、芸術活動、スポーツ、ボランティアなどに取り組み、学んだ知識やスキルを実社会でどのように活用し、貢献できるかを実践を通じて学びます。

この3つのコア要素は、知識の応用と社会への貢献を強く意識したものであり、同校の掲げる「自立」と「貢献」の理念を具現化しています。英語は、このような探求と行動の全てのプロセスを支える「思考の言語」となっているのです。

TOEFL iBTを活用した実践的な英語力育成

このような教育の成果を測り、さらに高めるために同校が活用しているのがTOEFL iBTテストです。その活用方法は多角的です。

活用目的具体的な内容
目標設定と進路海外大学への出願時に必要な英語力の客観的な証明として活用します。
指導へのフィードバックリーディング、リスニング、スピーキング、ライティングの各技能の結果を詳細に分析し、生徒個人の強みや課題を把握。その後の授業や個別指導に活かします。
学習環境の整備学校自体が認可試験会場となっており、生徒は慣れた環境でリラックスして受験できます。これが「次の目標に挑戦する」後押しとなっています。

つまり、TOEFL iBTは単なる「ゴール」ではなく、学びの過程における「診断ツール」と「動機づけの機会」として位置づけられています。

国際教育では、英語を学ぶことだけが目的ではありません。英語は、生徒たちが世界とつながるために必要なツールの一つです。

この校長の言葉は、同校の英語教育の核心を表しています。文法や語彙の習得は「ツール」を磨く行為であり、真の目的は、そのツールを使って世界と対話し、自らの考えを発信し、貢献することにあります。

教科書のように話したり書いたりするのではなく、生徒自身が考え出す、実際の生きた英語です。

ある教員のこの発言は、イマージョン教育やIBプログラムを通じて育まれる英語力の本質を端的に示しています。与えられたフレーズを繰り返すのではなく、自らの考えや探究の成果を、自分の言葉で英語で表現する力。これこそが、海外の大学やグローバルな舞台で真に必要とされるコミュニケーション能力と言えるでしょう。

読者にとっての価値:海外進学・英語学習のヒント

この学校の認定からは、海外大学進学や高度な英語力を目指す学習者にとって、単に「試験で高得点を取ること」以上の重要な示唆が得られます。具体的には、「英語で学び、考える力」を段階的に養うカリキュラムの重要性と、試験を単なる「通過点」ではなく、学習の進捗を測る「指標」として活用する視点です。

英語で「学ぶ」力を育てるステップ

同校の教育は、中学でのイマージョン教育から高校の国際バカロレア(IB)プログラムへと、無理なく移行できるように設計されています。これは、単語や文法を「学ぶ」段階から、その知識を使って数学や体育などの科目を「学ぶ」段階へ、そして最終的にIBでの課題論文や知の理論のように、英語で「考え、表現する」段階へと、段階的に能力を引き上げるモデルを示しています。

海外大学は、授業や研究を英語でこなせる「学力」を持った学生を求めています。そのためには、試験対策だけでは不十分で、英語を「道具」として使いこなす実践的な経験が不可欠です。

自宅や地域でも始められる「イマージョン的学習」

特別な環境がなくても、この考え方を参考にした学習は可能です。大切なのは、自分の興味や得意分野を英語で学び直すことです。

  • 興味のある分野のドキュメンタリーやYouTubeチャンネルを英語音声・英語字幕で視聴する。
  • 好きなスポーツの海外ニュースサイトを読んだり、分析記事を英語で読む。
  • オンラインで受講できる、自分の専門分野に関連する英語の講座(MOOC)に挑戦する。
  • 日記や学習メモを、簡単な英語で書く習慣をつける。

このように、英語学習を「生活や学びの一部」に溶け込ませることで、試験対策と実践力の育成を両立させることができます。

国際バカロレア(IB)とは?

国際バカロレアは、スイスに本部を置く非営利団体が提供する国際的な教育プログラムです。世界中で広く認知されており、ディプロマプログラム(高校課程)の修了資格は多くの海外大学の入学資格として認められています。特徴は、知識の暗記だけでなく、批判的思考力(クリティカル・シンキング)や、課題論文の執筆、奉仕活動などを通じた全人的な成長を重視している点にあります。つまり、単に英語が話せるだけでなく、「英語で何を考え、どのように貢献できるか」を問う教育だと言えます。

TOEFL iBTを学習の「羅針盤」として活用する

同校の事例では、TOEFL iBTを海外大学への出願に必要な「証明書」としてだけでなく、生徒の強みや課題を把握する「診断ツール」としても活用しています。リーディング、リスニング、スピーキング、ライティングの各セクションスコアを詳細に分析することで、総合点だけでは見えにくい具体的な改善点を特定し、その後の指導に活かしています。

これは、学習者個人でも応用できる考え方です。定期的に模擬試験を受験し、スコアレポートを細かく見直すことで、自分の英語力の「伸び」と「課題」を客観的に把握し、学習計画を修正する材料とすることができます。

関連リンク

本記事は「ETS Japan合同会社」が配信したプレスリリースを元に執筆しています。

著者プロフィール

大学受験・英語資格試験塾講師。大学時代にアメリカへ1年間留学。卒業後は海外書籍を取り扱う出版社で編集職に6年間従事した後、英語教育の現場へ転身。大学受験生向けや、社会人の英語資格試験対策の講義を担当し、実践的で分かりやすい解説に定評がある。出版社時代に様々なジャンルの英語書籍を担当した経験から、法律から工学まで業界特有の英語表現やビジネス英語に関する幅広い知識を持つ。また、二児の母という立場から、実体験に基づいた子どもの英語教育に関する発信も行っている。

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