英語の会話で「How about you?」と聞かれたとき、「えっと…」と詰まってしまった経験はありませんか?「私は元気です」と答えることはできても、その先の会話を続ける自信がなく、つい短い返事で終わらせてしまう。そうすると、せっかくの会話のキャッチボールが、たった一往復で終わってしまいます。実は、この「あなたは?」と聞き返すシンプルなフレーズにこそ、自然な英会話を続けるための大きなヒントが隠されているのです。
会話が続かないのは「How about you?」が怖いから?
日常会話で「How are you?」や「What did you do on the weekend?」と聞かれた後、「How about you?」と相手に質問を返すのは、会話の基本です。しかし、多くの英語学習者はこの一見簡単なステップでつまずきます。その根本的な理由は、「答えること」に全力を注ぎ、「聞き返すこと」に心理的な余裕が持てないからです。
なぜ「あなたは?」と聞き返すのが怖いのか
「How about you?」と聞き返す前に、私たちの頭の中では次のような不安が渦巻いています。
- 自分の答えに間違いはなかったか、気になって仕方がない。
- 相手の答えを聞いた後、次に何を話せばいいか全く見当がつかない。
- 「How about you?」だけで十分なのか、もっと別の質問をした方がいいのではと迷う。
この「次に何を聞けばいいかわからない」という不安が、最も大きな壁です。これは、「How about you?」を単なる定型句として覚えているために起こります。実際には、このフレーズは会話の主導権を握り、話題を広げるための強力な「技術」なのです。
会話のキャッチボールが止まる瞬間
次のような典型的な例を考えてみましょう。
【会話例】
A: How was your weekend? (週末はどうでしたか?)
B: It was good. I just relaxed at home. (良かったです。家でゆっくりしました。)
A: That sounds nice. (それはよかったですね。)
B: … How about you? (…あなたは?)
A: It was okay. I went shopping. (まあまあです。買い物に行きました。)
B: … Oh, that’s good. (…あ、それはいいですね。)
→ 沈黙。
Bさんは「How about you?」を言うことができました。しかし、それは単に「質問を返す義務」を果たしただけのように感じられませんか?相手の答え(「買い物に行った」)に対して、そこから会話を発展させるための「受け止め方」や「次の質問」の準備ができていなかったため、会話のボールは地面に落ちてしまいました。
「How about you?」で会話が止まってしまうのは、このフレーズを「会話の終わりの合図」のように使っているからです。本当の目的は、相手の答えを聞き、そこからさらに話題を掘り下げたり、自分の経験を共有したりして、会話の主導権を握り続けることにあります。次のセクションからは、その具体的な「極意」を学んでいきましょう。
「How about you?」の3つの役割とその心理的効果
「How about you?」は、単に「あなたは?」と聞き返すだけの機械的なフレーズではありません。この一言が含む複数の役割と、会話にもたらす心理的な効果を理解すれば、「聞かれるのが怖い」という感情が、「会話を広げるチャンス」という前向きな期待に変わります。ここでは、このフレーズが持つ3つの重要な役割と、それぞれが会話を円滑にする仕組みを詳しく解説します。
役割1: 相手への興味を示すシグナル
人は自分に興味を持ってくれる人に好感を抱きます。自分が話した後に「How about you?」と問いかける行為は、「あなたのことも聞かせてください」「あなたの意見に興味があります」という強力な友好的シグナルです。これは会話の基本原則である「Give and Take」を体現しており、一方的な質問攻めではなく、双方向のコミュニケーションの土台を作ります。
- 心理的効果: 話し手は「自分の話を聞いてもらえた」という承認欲求が満たされ、聞き手に対して親近感や信頼感を抱きやすくなります。これにより、会話全体が友好的な雰囲気に包まれます。
「How about you?」は、あなたが「話を聞く側」から「会話のパートナー」へと立場を変える魔法の言葉です。相手に話の主導権を渡すことで、自然と協力的な関係が築かれていきます。
役割2: 自分が話す時間を確保する「間」
多くの学習者が「How about you?」を恐れる理由のひとつは、「次に自分が何を話せばいいかわからない」という不安からです。然而,このフレーズには「相手が話している間に、自分が次に話す内容を考える貴重な時間を生み出す」という裏の役割があります。
- 会話の流れ: あなたが質問に答える → 「How about you?」と聞き返す → 相手が答えている間 → あなたは落ち着いて次の話題を考えられる
- 具体的なメリット: 相手の回答から新たなキーワード(例:週末に「映画」を見たと言えば、その映画について詳しく聞く)を見つけたり、自分の答えをより詳しく膨らませる準備ができます。
役割3: 会話の話題を広げる起点
最も重要な役割がこれです。「How about you?」は、単なる質問のやり取りで終わらせず、会話の話題を広げ、深めるための強力な起点となります。相手の返答は、あなたが予想もしなかった方向に会話を発展させるきっかけになる可能性を秘めています。
- 話題が広がる具体例は?
-
例えば、「週末何をしましたか?」という質問から始まった場合。
あなた: 「家で本を読みました。How about you?」
相手: 「私は山にハイキングに行きました!」
→ ここから、「どの山に行ったんですか?」「景色はどうでしたか?」「おすすめのハイキングコースは?」と、会話が「読書」から「アウトドア」へと自然に広がっていきます。
このように、「How about you?」は会話のボールを相手に渡す行為です。相手がどう返してくるかはあなたにはコントロールできませんが、その「予測不可能性」こそが、新鮮で活気ある会話を生み出す源なのです。予定調和な答えを準備するよりも、相手の返答に柔軟に反応する姿勢を身につけることが、自然な英会話への近道です。
思考停止を防ぐ!「How about you?」前の3ステップ準備法
「How about you?」と聞かれて慌ててしまうのは、自分が答えた内容をそのまま「あなたは?」という形で投げ返すだけでは、相手も答えづらい場合があるからです。会話をスムーズに続けるためには、「自分の回答を会話の材料として加工する」という事前準備が不可欠です。これから紹介する3つのステップを意識するだけで、聞き返すまでの間(ポーズ)が驚くほどスムーズになります。
まずは相手の質問に答えることが前提です。例えば、「How was your weekend?(週末はどうでしたか?)」と聞かれたら、以下のように答えます。
- 長い回答例: “I went hiking with my friends on Saturday. It was a bit tiring but the view from the top was amazing. On Sunday, I just relaxed at home and watched some movies.”
ここで重要なのが、回答の最後に一言で要約を添えることです。
- 要約を添えた回答: “…watched some movies. So, it was a good mix of outdoor activity and relaxation.“
この「要約」が、あなたの話を相手にわかりやすく渡す「ハンドオフ」の役割を果たします。自分で話を締めくくることで、相手も「では次は私が…」と話を受け取りやすくなるのです。
要約した内容の中から、相手にも質問できそうな「共通のキーワード」を1つ選びます。先ほどの例「a good mix of outdoor activity and relaxation」からは、以下のようなキーワードが抽出できます。
- outdoor activity (アウトドア活動)
- relaxation (リラックス)
- weekend plans (週末の予定)
この「キーワード」が、次の質問の核になります。何を聞けば良いか迷わなくなります。
キーワードが決まれば、あとはそれを質問の形にするだけです。「How about you?」だけに頼らず、バリエーションを持たせることで会話がより自然に広がります。
- 基本形: “How about you?” (キーワードに特化せず、オールマイティに使える)
- キーワードを活かした形: “Did you do anything fun outdoors?” (キーワード: outdoor activity)
- 選択肢を提示する形: “Do you prefer active weekends or relaxing ones?” (キーワード: activity / relaxation)
- 具体的に尋ねる形: “What’s your favorite way to relax on the weekend?” (キーワード: relaxation)
この3ステップの流れは、「回答 → 要約(ハンドオフ) → キーワード抽出 → 質問形成」です。最初は意識して練習する必要がありますが、慣れると無意識のうちにこの流れで会話を組み立てられるようになります。「How about you?」が怖いのは、その前の準備ができていないから。この準備さえ整えば、聞き返すことが会話を活性化する楽しい瞬間に変わります。
「How about you?」だけじゃない!状況別・聞き返し表現バリエーション
「How about you?」はとても便利なフレーズですが、いつも同じ表現を使っていると、会話が単調に感じられるかもしれません。また、状況によっては少しカジュアルすぎたり、逆に少し固すぎたりする可能性があります。相手や場面に合わせて表現を使い分けることが、より自然で洗練された英会話への第一歩です。ここでは、シチュエーション別に使える「あなたは?」のバリエーションをご紹介します。
| 表現 | シチュエーション | ニュアンス・使い分けのコツ |
|---|---|---|
| And you? | カジュアルな日常会話 | 「How about you?」よりさらに短く、最もカジュアルな表現。親しい友人との間で頻繁に使われる。 |
| What about you? | カジュアル〜ややフォーマル | 「How about you?」とほとんど同じ意味だが、選択肢の中から選ぶニュアンスが少し強い。「私はコーヒーにするけど、あなたは?」といった場面に最適。 |
| And yourself? | 少し丁寧な会話 | 「And you?」の丁寧な言い換え。ビジネスカジュアルな場面や、初対面の人に対して印象を良くしたい時に使える。 |
| How was yours? | 相手の経験・所有物について | 相手の体験を具体的に聞き返す表現。「私の週末は良かったよ。あなたのはどうだった?」のように使う。 |
| And on your side? | ビジネスやフォーマルな場面 | チームや立場の違いを意識した聞き返し。「我々の部署は順調です。そちらの方はいかがですか?」といったニュアンス。 |
カジュアルな場面で使えるフレーズ
友達や家族など、気心の知れた相手との会話では、短くてシンプルな表現が好まれます。
- And you? / You?
- 一番シンプルで、会話のリズムを崩さない表現です。「I’m tired. And you?(疲れたよ。あなたは?)」のように、自分の発言の後にすぐ付け加えられます。
- What about you?
- 「How about you?」とほぼ同じですが、話題が選択肢や提案に関連している時に特に自然です。例えば、「I think I’ll have the pasta. What about you?(私はパスタにしようかな。あなたは何にする?)」という使い方が典型的です。
- How ‘bout you? (How about you? の短縮形)
- 発音を崩した、非常にカジュアルな口語表現です。書き言葉ではほぼ使いませんが、親しい間柄の会話ではよく耳にします。
「And you?」は、相手が自分と同じ質問をされたと想定して使います。例えば、「How are you?」と聞かれて「I’m good. And you?」と返すのは自然です。一方、まったく別の話題を振られた後に「And you?」だけを使うと、少し唐突に聞こえる場合があります。その場合は、次のセクションで紹介する「共感フレーズ」を組み合わせるのがおすすめです。
少し丁寧に聞き返したいときのフレーズ
職場の同僚、初対面の人、または目上の人と話す時は、ほんの少し丁寧さを加えた表現を使うと好印象です。
- And yourself?
- 「And you?」を丁寧にした表現です。「Yourself」は「you」を強調・丁寧にした言い方で、会話の流れを壊さずに敬意を示せます。「It’s nice to meet you. And yourself?(お会いできて光栄です。あなたはどうですか?)」のように使います。
- How was yours? / What was yours like?
- 相手の「もの」や「経験」について具体的に尋ねる表現です。例えば、休暇の話をしている時、「My trip was great. How was yours?(私の旅行は最高だったよ。あなたのはどうだった?)」と言うことで、より深い会話へと導けます。
- And on your side? / And from your perspective?
- ビジネスシーンで特に有用な表現です。「Side」は部署や立場を、「perspective」は視点や意見を意味します。相手の状況や意見を尊重しながら聞き返す、プロフェッショナルな響きがあります。
相手の発言に共感してから聞き返すフレーズ
最も会話を盛り上げ、関係を深めることができるのがこのパターンです。単に「あなたは?」と投げ返すのではなく、相手の話を一度受け止めてから質問をすることで、より温かみのある対話が生まれます。
- That’s interesting! So, how do you feel about it?(面白いね!それで、あなたはそれについてどう思う?)
- 相手の意見や経験に興味を示した上で、その人の考えをさらに掘り下げて聞く定番のフレーズです。
- I see. What’s your take on that?(なるほど。それについてあなたの見解は?)
- 「Take」はここでは「見方、解釈」の意味。相手の意見を真剣に受け止め、その上で異なる視点を尋ねる洗練された表現です。
- Really? Me too! / That’s tough. So how did you handle it?(本当?私も! / それは大変だね。それで、あなたはどう対処したの?)
- 共感(同意or同情)をまず伝え、その後に具体的な質問を続けるパターンです。共感があることで、相手は自分の話をよりオープンにしやすくなります。
「共感→質問」の流れは、英会話に限らず、コミュニケーション全般の黄金パターンです。この方法を使うと、単なる情報交換ではなく、双方向の対話が生まれます。最初は「That’s nice!(いいね!)」や「I see.(なるほど)」といった短い相槌から始めてみましょう。そこに「So…(それで)」や「How about…(〜はどう?)」というつなぎ言葉を加えるだけで、自然な流れで聞き返すことができます。
実践トレーニング:シチュエーション別「聞き返し」完全ロールプレイ
ここまでで、聞き返しの準備法とバリエーションを学びました。最後は、実際の会話の流れに沿って、自分の答えから相手への質問をスムーズにつなげるトレーニングを行いましょう。以下の3つのシナリオで、具体的な思考プロセスと表現を確認します。
各シナリオでは、1. 自分の回答例 → 2. 回答から「会話の鍵」を抽出 → 3. 聞き返し表現を選択 → 4. +αの質問で会話を膨らませる、という一連の流れを追います。
シナリオ1: 週末の予定を聞かれたとき
最も頻出する会話の一つです。「具体的な行動」に焦点を当てるのがコツです。
A (相手): So, what are you doing this weekend? (それで、週末は何するの?)
B (あなた): I’m planning to go hiking. The weather forecast looks great! (ハイキングに行く予定なんだ。天気予報がすごく良さそうで!)
- 活動: going hiking (ハイキング)
- 理由/状況: great weather (天気が良いから)
自分の回答が具体的なので、そのまま「How about you?」でも問題ありません。より会話的な「What about you?」も自然です。
自然な聞き返し例: “How about you? / What about you?” (あなたは?)
抽出した「鍵」をもとに、相手にも答えやすい質問を追加します。
- 活動に基づく質問: “Do you like outdoor activities?” (アウトドア活動は好き?)
- 状況に基づく質問: “Do you have any plans, hopefully with this nice weather?” (何か予定ある?せっかくの良い天気だし)
シナリオ2: 仕事/趣味について聞かれたとき
少し抽象的な話題では、自分の回答から「感情」や「詳細な要素」を引き出すことが鍵です。
A: What do you do for a living? (お仕事は何をされていますか?)
B: I work as a graphic designer. I really enjoy creating visual concepts. (グラフィックデザイナーをしています。ビジュアルコンセプトを作るのが本当に楽しいです。)
- 抽出する「鍵」: “enjoy” (楽しんでいる) という感情、そして “creating visual concepts” (ビジュアルコンセプトを作る) という仕事の具体的な一部。
- 聞き返し表現: 仕事や趣味など、相手も共有できる一般的な話題なので、「How about you?」が適切です。少し丁寧な印象にしたい場合は「And you?」も使えます。
- +αの質問例:
- “Is your job also related to something creative?” (あなたのお仕事も何かクリエイティブなことに関係していますか?)
- “What do you enjoy most about your work?” (ご自身のお仕事で一番楽しいことは何ですか?)
シナリオ3: 食べ物や映画の好みを聞かれたとき
好みを聞かれるシチュエーションでは、自分の選択肢について一言コメントを添えると、自然に聞き返せます。
A: What kind of movies do you like? (どんな映画が好きですか?)
B: I’m a big fan of sci-fi movies, especially the ones with thought-provoking stories. (SF映画の大ファンで、特に考えさせられるストーリーのものが好きです。)
- ジャンル: sci-fi movies (SF映画)
- 具体的な特徴: thought-provoking stories (考えさせられるストーリー)
好みを尋ねるカジュアルな会話では、「How about you?」が最も自然です。親しい間柄なら「How ‘bout you?」と短縮してもOKです。
相手の好みを広く聞くか、自分の好みの特徴に引きつけて質問します。
- 広く聞く: “What’s your favorite genre?” (あなたの好きなジャンルは何ですか?)
- 特徴に引きつけて聞く: “Do you also enjoy movies that make you think?” (考えさせられる映画も好きですか?)
- 具体的な推薦を求める: “Have you seen any good ones lately?” (最近何か良い作品見ましたか?)
- 自分の回答から、「活動」「感情」「具体的な要素」のいずれかを必ず「会話の鍵」として抽出する。
- シチュエーションに合わせて「How about you?」「What about you?」「And you?」を使い分ける。迷ったら「How about you?」でほぼ問題ない。
- 聞き返した後は、抽出した「鍵」をもとに具体的で答えやすい「+αの質問」を必ず追加する。これが会話を続ける魔法のフレーズ。
これで会話が広がる!「How about you?」のその先にある質問力
「How about you?」と聞き返すことに慣れたら、次のステージへ進みましょう。会話のキャッチボールを続ける本当のコツは、相手の返答をただ受け取るのではなく、そこからさらに会話を発展させる質問を投げかけられるかどうかにあります。このセクションでは、「あなたは?」の先にある、会話を深めたり、次へつなげたりする質問の技術を身につけます。会話が途切れず、自然に続く感覚を掴んでください。
相手の答えに「なるほど」「それ、いいですね」と共感を示した後で、さらなる質問を投げかけるのがスムーズです。いきなり質問を連発するのではなく、「共感+質問」のリズムが会話を心地よいものにします。
ダメ押し質問:会話をさらに掘り下げる
相手の返答に含まれるキーワードや内容を起点に、より詳しい情報を引き出す質問です。これにより、表面的なやりとりから、より個人的で深い会話へと発展できます。
- 「Why?」で理由や背景を探る
「I love watching movies.」「(That’s great!) Why do you like movies?」
「I usually go jogging in the morning.」「Why in the morning?」 - 「How long?」「How often?」で頻度や期間を聞く
「I’ve been learning Spanish.」「How long have you been learning it?」
「I play tennis on weekends.」「How often do you play?」 - 「What kind of…?」で種類や好みを具体的に
「I enjoy reading books.」「What kind of books do you like?」
「I often listen to music.」「What kind of music are you into?」
話題転換の質問:新しい話に自然に移る
一つの話題が一段落したら、次の話題へと移るタイミングです。唐突に変えるのではなく、現在の話題から自然に関連づけたり、明確な合図を送ったりするのがコツです。
- 「By the way…」で関連する話題へスムーズに接続
【例】趣味の話で「映画が好き」という共通点が見つかった後で:「By the way, have you seen any good movies recently?」(ところで、最近何か良い映画見ましたか?)
これは「話は変わるけど、関連して…」というニュアンスで、非常に自然な転換です。 - 「Speaking of…」でキーワードから連想する
【例】相手が「週末はよくカフェに行く」と言った後で:「Speaking of cafes, there’s a new one that opened near the station.」(カフェと言えば、駅の近くに新しいのがオープンしたんだ。) - 「Before I forget,…」を前置きにして新しい話題を切り出す
これは「忘れる前に聞いておきたいんだけど」という、柔らかく控えめな切り出し方です。「Before I forget, are you planning to go to the event next month?」
話題転換の際は、質問を連発しないことが大切です。一方的な質問攻めは尋問のようになってしまいます。相手の答えに対して自分の思いや経験を少し共有し(「Oh, I like that one too!」など)、会話のバランスを保つことを意識しましょう。
実際の会話の流れを、以下のステップでイメージしてみましょう。
- 質問を受ける:「What do you do in your free time?」
- 自分の答え+聞き返し:「I usually cook. How about you?」
- 相手の答えを聞き、共感する:「I read books.」「That’s nice!」
- ダメ押し質問で掘り下げる:「What kind of books do you like?」
- 相手の答えに反応し、話題転換の合図を出す:「Mystery novels? I like those too! By the way, have you read the latest book by that famous author?」
このように、「How about you?」は会話の始まりであり、通過点です。そこから先をどう広げるかが、楽しく充実した英会話を続ける秘訣です。最初は意識的にこれらのフレーズを使ってみて、次第に自然な会話のリズムを身につけていきましょう。
よくある失敗とQ&A:聞き返しの悩みを一挙解決
「How about you?」と聞き返す実践を続けると、誰もがぶつかる壁や疑問があります。ここでは、学習者からよく寄せられる質問とその解決策をまとめました。悩みを解消し、自信を持って会話を続けるためのマインドセットを身につけましょう。
- 相手の答えがわからなかったらどうする?
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相手の返答が聞き取れなかった場合、「聞き返す」のではなく「確認する」表現を使いましょう。「聞き返す」は単純に繰り返すことで、時に相手に失礼に聞こえる可能性があります。一方、「確認する」は理解しようとする姿勢を示します。
- So, you’re saying that…(つまり、あなたが言っているのは…ということですね?)
相手の発言内容を要約して確認します。 - If I understand correctly, …(私の理解が正しければ、…ですね。)
丁寧に自分の理解を述べて確認を求めます。 - Did you mean (単語/フレーズ)?((単語/フレーズ)という意味ですか?)
聞き取れなかった具体的な部分だけを確認します。
これらの表現は、会話への積極的な参加意欲を示しつつ、理解を確実にする効果があります。単に「Pardon?」と言うよりも、相手に好印象を与えるでしょう。
- So, you’re saying that…(つまり、あなたが言っているのは…ということですね?)
- 自分ばかり質問されている気がするのは?
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これは多くの人が感じる感覚です。解決のカギは、「回答」の中に次の質問の種を仕込むことにあります。単に質問に答えるだけでは、相手がさらに質問を続ける流れになりがちです。
会話の主導権を握るコツ自分の答えを述べた後、必ず「あなたは?」に加えて、会話を特定の方向へ導く「+αの質問」を付け加えましょう。これにより、会話の流れを自然にコントロールできます。
例:質問「週末は何をしましたか?」への返答
- 戦略的な返答:「私は映画を見ましたよ。最近公開されたSF映画が面白かったです。How about you? あなたは映画派ですか、それとも外に出かける派ですか?」
- 分析: ここでは「映画を見た」という事実に加え、「SF映画」「面白かった」という詳細を提供し、さらに「映画派か外出派か」という新しい選択肢を含む質問を投げかけています。これで、次は相手があなたの質問に答える番になります。
- オンライン英会話で実践するコツは?
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オンライン英会話は、学んだことを試す絶好の場です。効果を最大化するためには、「受動的」ではなく「能動的」な姿勢が不可欠です。レッスンをただ受け身でこなすのではなく、自分から会話をデザインする意識を持ちましょう。
STEPレッスン前に「会話の鍵」を準備するレッスン開始前の5分間、今日話せそうなトピックについて2〜3つの「会話の鍵」を考えます。例えば「仕事」「趣味」「週末の予定」「最近見たニュース」などです。それぞれについて、自分の簡単な意見と、相手に聞く質問のバリエーションをメモしておきます。
STEP最初の挨拶から「鍵」を仕掛ける講師の「How are you?」に対し、単に「I’m fine」と答えるのではなく、用意した「鍵」の一つを使って返しましょう。「I’m good! Actually, I watched an interesting documentary last night.」のように、相手が質問しやすい「フック」を残すことがポイントです。
STEP「聞き返し」と「+α質問」を必ずセットで使う講師からの質問に答えたら、必ず「How about you?」と聞き返します。さらに、用意していた質問バリエーションから一つ選んで付け加えましょう。これを繰り返すことで、あなたが主導で会話を広げていく感覚が身につきます。講師はあなたの練習をサポートする最高の相手です。
まとめ:会話のキャッチボールを楽しむために
「How about you?」と聞き返すことは、英会話における重要な技術であり、同時に会話を楽しむための心構えでもあります。これまでの内容を振り返り、明日からの会話に活かせるポイントをまとめましょう。
- 恐怖の正体は「次がわからない」こと: 聞き返すのが怖いのは、単にフレーズを覚えているだけで、会話を広げる「技術」として使えていないからです。3つの役割(興味のシグナル、時間の確保、話題の起点)を理解することで、恐怖は期待に変わります。
- 思考停止を防ぐ3ステップ: 自分の回答を要約し、キーワードを抽出し、それに基づいた質問を形成する。この準備の流れを身につければ、聞き返すまでの「間」がスムーズになります。
- 表現のバリエーションを使い分ける: カジュアルな「And you?」から丁寧な「And yourself?」、共感を示す「That’s interesting! So…」まで、状況に応じて使い分けることで、より自然で深い対話が可能になります。
- 「How about you?」は始まりに過ぎない: このフレーズで相手にボールを渡した後、相手の答えから「Why?」「How?」「What kind?」などの質問でさらに掘り下げ、「By the way…」で話題を広げる。これが会話を続ける真の力です。
- 実践と修正を繰り返す: オンライン英会話や日常の機会を利用し、学んだテクニックを積極的に試しましょう。うまくいかないことがあっても、それは貴重なフィードバックです。質問を準備し、会話の主導権を握る意識を持ち続けることが上達の鍵です。
「How about you?」は、あなたの英語力だけでなく、コミュニケーションそのものへの姿勢を問うフレーズです。完璧な文法や豊富な語彙以上に、相手に興味を持ち、双方向の対話を築こうとする態度が、自然で楽しい英会話への最も確実な道です。今日から、このシンプルな一言を、会話を広げる強力なツールとして使いこなしてみてください。

