英語の疑問文を作る時、「What」と「Which」、どちらを使えばいいのか迷ったことはありませんか?あるいは、「Who」が聞かれているのに「Whose」を使ってしまい、相手に「?」という表情をされた経験は?これらの混乱は、個々の単語の日本語訳を覚えるだけでは解消しません。実は、疑問詞を正しく使い分けるためのカギは、それぞれが「何を尋ねているのか」という「質問の本質」を理解することにあります。このセクションでは、疑問詞の核となる役割と構文の基本を押さえ、混乱の根本を一気に解決します。
疑問詞の混乱の根源:単語の意味ではなく「尋ねている情報の種類」を理解する
そもそも疑問詞とは何か?「情報に対する質問」という視点
疑問詞とは、Yes/Noでは答えられない、「未知の情報」を聞き出すための特別な語です。「これは何ですか?」「どちらが好きですか?」といった質問の核心部分を担います。単に単語を置き換えるのではなく、「自分が相手から得たい情報は、『物の名前』なのか、『選択肢の中の一つ』なのか、『人』なのか」という視点で考えることが、正しい疑問詞選びの第一歩です。
疑問詞は、以下のような「情報の種類」に対する質問の起点です。
- 「それは何ですか?」(種類・内容・物事)
- 「どちらがあなたのものですか?」(限られた選択肢の中から)
- 「誰がそれをしましたか?」(人)
- 「これは誰の傘ですか?」(所有関係)
What/Which/Who/Whoseの根本的な役割:それぞれが何を尋ねているのか
主要な疑問詞の核心的な役割は、以下の一言で定義できます。
| 疑問詞 | 核心的な役割 | 尋ねている情報の種類 |
|---|---|---|
| What | 種類・内容・物事について尋ねる | 「何」がそれか。幅広いカテゴリーからの回答。 |
| Which | 限定された選択肢の中から一つを尋ねる | 「どちら」「どれ」か。比較・選択のニュアンス。 |
| Who | 人について尋ねる | 「誰」か。人の名前・身分。 |
| Whose | 所有関係について尋ねる | 「誰の」ものか。所有者。 |
疑問詞の構文特性:疑問詞は「文の一部」であり「主語」にもなり得る
疑問詞は文の冒頭に置かれますが、それは単なる飾りではなく、その質問文の中で欠けている「名詞」の役割(主語や目的語など)を担います。この点が、疑問詞を使った文の語順を理解する上で最も重要です。
大きく分けて、疑問詞が果たす役割は2パターンあります。
- 疑問詞が主語になる場合:語順は「疑問詞 + 動詞 + …?」で、平叙文(普通の文)と同じです。
- 例: Who broke the window? (誰が窓を割ったの?)
→「Who」が「broke」の主語。
- 例: Who broke the window? (誰が窓を割ったの?)
- 疑問詞が目的語などになる場合:語順は「疑問詞 + 助動詞/be動詞 + 主語 + 動詞 …?」となり、いわゆる疑問文の語順になります。
- 例: What did you buy? (何を買ったの?)
→「What」が「buy」の目的語。 - 例: Which book is yours? (どの本があなたのものですか?)
→「Which」が「book」を修飾。主語は「book」。
- 例: What did you buy? (何を買ったの?)
「Who」が主語になる例と目的語になる例を比べてみると、この違いが明確になります。Who called you?(誰があなたに電話したの?)は「Who」が主語で、Who did you call?(あなたは誰に電話したの?)は「Who」が目的語です。後者には助動詞「did」が入り、主語「you」と動詞「call」の語順が逆転しています。
「What」の世界:開かれた質問で「種類・内容・物事」を尋ねる
疑問詞の中で最も出会う頻度が高く、また柔軟な使い方ができるのが「What」です。日本語では「何」と訳されることが多いですが、その本質は「種類」「内容」「物事」といった広い範囲の情報を尋ねることにあります。「Which」や「Who」が限定された選択肢から選ぶ質問であるのに対し、「What」は答えの可能性が広く開かれている「開かれた質問」という特徴を持ちます。
Whatの基本構文:疑問詞単独と「What+名詞」の使い分け
「What」の使い方は主に2つのパターンに分かれます。
- 疑問詞単独で使う場合:一般的な「何」を尋ねる基本形です。
例: What is it? (それは何ですか?)
この場合、「What」が尋ねているのは「物事の正体・名称・内容」そのものです。 - 「What+名詞」で使う場合:尋ねる情報のカテゴリー(種類、色、時間など)をあらかじめ絞り込みます。
例: What color is your car? (あなたの車は何色ですか?)
この形では、Whatが質問の核であり、後続の名詞がその範囲を限定する修飾語の役割を果たします。
基本構文
What is your name? (お名前は何ですか?)
What do you do? (お仕事は何ですか?)
「What+名詞」構文
What time is it? (今何時ですか?)
What kind of music do you like? (どんな種類の音楽が好きですか?)
What size do you wear? (どのサイズを着ますか?)
「What+名詞」の形で使う場合、その名詞は原則として単数形になります。例えば「What languages」ではなく「What language」と尋ねるのが標準的です。これは「何という(一つの)言語」というカテゴリーを尋ねているためです。複数の答えを想定している場合でも、質問の形としては単数形を使います。
Whatが主語になる場合(例:What happened?)の語順のカラクリ
「What happened? (何が起こったの?)」という文を見て、疑問文なのに「do」や「did」が現れないことに気づいたでしょうか。これは「What」が文の主語として機能しているためです。
通常、疑問文は「疑問詞+助動詞+主語+動詞…」の語順になりますが、疑問詞自体が主語の役割を担う場合は、語順が「疑問詞(主語)+動詞…」という肯定文と同じ形になります。これが「主語疑問文」と呼ばれる形です。
- 通常の疑問文:What did you see? (あなたは何を見ましたか?)
→ 主語は「you」、疑問詞「What」は目的語。 - 主語疑問文:What happened? (何が起こったの?)
→ 疑問詞「What」自体が主語。動詞は「happened」。 - 主語疑問文:What makes you happy? (何があなたを幸せにしますか?)
→ 疑問詞「What」が主語。
混同しやすい「What kind of…」と「Which」の明確な境界線
「What kind of…」と「Which」はどちらも選択に関わる質問ですが、その前提に明確な違いがあります。
「What kind of…」は、選択肢が限定されていない、あるいは非常に広い範囲から「種類」や「タイプ」を尋ねます。答えは「映画」や「犬」といったカテゴリー名になることが多いです。
「Which」は、会話の文脈や目の前にあるなど、あらかじめ限定された選択肢の中から一つを選ぶことを前提としています。答えは「あの赤いの」や「2番目のやつ」など、具体的な対象を指します。
| 質問 | 使用する疑問詞 | 質問の前提と答えの性質 |
|---|---|---|
| 映画は何が好きですか? (ジャンルを聞いている) | What kind of movies do you like? | 選択肢は限定されていない。答えの例: 「アクション映画」 |
| こちらの3本のペン、どれがいいですか? | Which pen do you like? | 目の前の3本という限定された選択肢から選ぶ。答えの例: 「その青いの」 |
この違いを理解すれば、「What kind of…」は開かれた質問、「Which」は閉じられた質問、と捉えることができ、使い分けが容易になります。
「Which」と「What」の決定的な違い:選択肢の「有無」と「特定性」
「What」と「Which」、どちらも「何」と訳せるのに、いざ使うとなると迷ってしまうことはありませんか?この混乱を解消するには、日本語訳よりも「質問の前提に選択肢があるかどうか」という視点が不可欠です。このセクションでは、この核心的な違いを理解し、どんな場面でも迷わず使い分けられる力を身につけましょう。
Whichの本質:限定された範囲・選択肢の中からの「どれ」
「Which」の最も重要な特徴は、話し手と聞き手の両方、または少なくとも話し手の頭の中に、複数の選択肢が存在していることです。これは、メニューに書かれている料理のように明示的な場合もあれば、「机の上にあるいくつかのペン」のように状況から推測される暗黙的な場合もあります。いずれにせよ、「限られた範囲の中から一つを選ぶ」という感覚が「Which」の根底にあります。
Whichの核心は「選択肢の限定」。答えの候補が複数ある状況で使います。
「Which+名詞」構文の完全理解(例:Which book)
「Which」は単独で使うことも、「Which + 名詞」の形で使うこともできます。ここで多くの学習者が疑問に感じるのは、「Which one?」の「one」は省略できるのに、なぜ「Which book?」のように名詞を伴うときは「book」を省略できないのか、ということです。
その理由は、「one」が代名詞であり、それ自体が「もの」を指すからです。一方、「book」のような一般名詞は、具体的な対象を指すのではなく「種類」を表すため、単独では質問が成立しません。「Which book?」と聞くことで、「(ここにある複数の)本のうち、どれ?」という限定された質問が完成します。
- 「Which one?」 → 「one」は代名詞なので、それだけで「どれ」という意味になる。省略可能で「Which?」だけで聞ける。
- 「Which book?」 → 「book」は一般名詞。これだけでは何を指すか不明。「Which」とセットで「どの本?」という限定質問になる。
実践比較:文脈で判断するWhichとWhatの使い分けシミュレーション
理論を理解したら、実際の会話や文書の中でどのように使い分けるのか、具体例で見ていきましょう。以下のシチュエーションボックスで、どちらを使うべきか考えてみてください。
状況A:レストランで、ウェイターがあなたにメニューを手渡しました。メニューには「パスタ」「ピザ」「ステーキ」の3種類が書かれています。ウェイターはあなたにこう尋ねます。
「_______ would you like to order?」
状況B:友達と雑談をしています。友達が「昨日、面白いものを買ったんだ」と言います。あなたは何を買ったのか興味を持ち、こう尋ねます。
「_______ did you buy?」
状況Aでは、目の前にメニューという限定された選択肢が存在します。したがって、正解は「Which」です(「Which would you like to order?」または「Which dish would you like to order?」)。
一方、状況Bでは、友達が何を買ったのか、あなたには全く見当がつきません。選択肢は無限に広がっています。このように答えの範囲が開かれている質問では、「What」を使います(「What did you buy?」)。
| 疑問詞 | 使用条件 | 質問の本質 | 例文 |
|---|---|---|---|
| Which | 選択肢が限定されている(明示的または暗示的)。 | 「限られた範囲の中から、どれ?」 | Which color do you prefer, red or blue? (赤と青、どちらの色が好きですか?) |
| What | 選択肢が限定されていない。答えの可能性が広い。 | 「(広い範囲で)何?」「どんな種類?」 | What color is your car? (あなたの車は何色ですか?) |
最後に、この違いを定着させるためのシンプルな判断基準をまとめましょう。疑問文を作るときは、まず自分に問いかけてみてください:「今、私と相手の頭の中に、答えの候補となる具体的な選択肢はあるだろうか?」。これが「Which」と「What」を使い分ける最も確実な道しるべです。
「Who」と「Whose」:人を尋ねる疑問詞の文法構造の違い
人について尋ねる疑問詞といえば「Who」が真っ先に思い浮かびますが、同じ「人」に焦点を当てながらも、所有関係を尋ねる「Whose」は構造が大きく異なります。この2つを混同すると、文法的に不自然な質問になってしまうため、それぞれの役割と文法上の必須ルールを明確に区別することが重要です。
Whoの役割:主語・目的語として「人」を尋ねる単純明快さ
「Who」は「誰」と訳され、質問の対象が「人」であることを示します。その最大の特徴は、「Who」自体が主語や目的語として機能する単独の「代名詞」である点にあります。これにより、文の構造が非常にシンプルになります。
- Whoが主語になる場合:語順は「Who + 動詞 + その他」と、普通の肯定文と同じ形になります。
例:Who called you? (誰があなたに電話しましたか?→ 主語がWho) - Whoが目的語になる場合:語順は「Who + 助動詞/be動詞 + 主語 + 動詞」と、一般的な疑問文の形になります。
例:Who did you call? (あなたは誰に電話しましたか?→ Whoがcallの目的語)
「Who」は単独で主語や目的語になるため、後ろに名詞を必要としません。これが、後に続く「Whose」との決定的な違いです。
Whoseの正体:所有を表す疑問詞「所有格」であり、後ろに名詞が必須な理由
一方、「Whose」の本質は「誰の」という所有を尋ねる疑問詞です。これは英語の所有格(my, your, hisなど)の疑問詞版に当たります。所有格はそれ単体では意味が完結せず、必ず「何を所有しているか」を表す名詞を伴う必要があります。このルールは「Whose」にも完全に適用されます。
つまり、「Whose」を使って質問するときは、「誰の“何”か」を明確にするために、後ろに必ず名詞を置かなければならないのです。例えば、「Whose bag?(誰のかばん?)」のように、「bag」という名詞がなければ、何について所有を尋ねているのかが不明瞭になってしまいます。
「Whose+名詞」構文の分析(例:Whose bag)と「Who’s」との混同防止法
「Whose bag is this?(これは誰のかばんですか?)」という文を例に、その構造を見てみましょう。
| 文の構成要素 | 役割 |
|---|---|
| Whose | 所有を尋ねる疑問詞(所有格) |
| bag | 所有の対象となる名詞 |
| is | be動詞(この文の動詞) |
| this | 主語 |
ここで注目すべきは、「Whose」と「bag」が一体となって「このかばん」の所有者を尋ねる疑問詞句を形成している点です。この構造を理解すると、「Whose is this bag?」という言い方も可能であることがわかります。この場合、「Whose」が補語(C)の位置に置かれ、「this bag」が主語(S)になります。意味は同じ「これは誰のかばんですか?」ですが、語順と文法上の役割が異なるのです。
- Whose bag is this? → [Whose bag] (疑問詞句) + is (V) + this (S)
- Whose is this bag? → Whose (C) + is (V) + this bag (S)
「Whose」と「Who’s」は発音が全く同じですが、スペルも意味も文法上の役割も異なります。この混同は非常に多い誤りの原因です。
Whose:所有を尋ねる疑問詞(または関係代名詞)。後ろに名詞が来る。
例:Whose phone is ringing? (誰の電話が鳴っていますか?)
Who’s:「Who is」または「Who has」の短縮形。後ろに動詞(is/has)の原形や過去分詞が来る。
例:Who’s (=Who is) calling? (誰が電話していますか?)
例:Who’s (=Who has) finished the report? (誰がレポートを終えましたか?)
総合実践トレーニング:4つの疑問詞を文脈で正確に使い分ける
これまでに学んだWhat, Which, Who, Whoseの違いは、頭で理解していても、実際に文章や会話の中で即座に選択するのは難しいものです。このセクションでは、実践的な演習を通して、文脈から適切な疑問詞を選び出す思考プロセスを鍛えていきます。単語の意味ではなく、「何を尋ねたいのか」という情報の本質を見極めることが重要です。
穴埋め問題で構造理解をチェック
まずは、文の構造に注目して基本的な使い分けができるかを確認しましょう。以下の問題では、選択肢の有無や、所有関係の有無を意識して答えてみてください。
機械的に答えを探すのではなく、「なぜこの疑問詞が適切なのか」を必ず自分の言葉で説明できるようにしましょう。理解の定着が全く違います。
以下の各文の空欄に、What, Which, Who, Whoseのいずれかを入れてください。
- ______ is your favorite subject at school? (学校で一番好きな科目は何ですか?)
- ______ bag is this? It’s on the chair. (これは誰のバッグですか?椅子の上にあります。)
- ______ of these two novels do you recommend? (この2つの小説のどちらをお勧めしますか?)
- ______ is going to join the meeting tomorrow? (明日の会議に誰が参加しますか?)
- ______ time does the train arrive? (電車は何時に到着しますか?)
解答と解説
- 1. What: 好きな科目を自由に尋ねています。選択肢は限定されていません。
- 2. Whose: 「誰の」所有を尋ねています。後ろに名詞「bag」が必要です。
- 3. Which: 「these two novels」という明確に限定された選択肢の中から選ぶ質問です。
- 4. Who: 人(誰が)を主語として尋ねる質問です。
- 5. What: 「何時」という時間を尋ねる定型表現「What time」です。
和文英訳で適切な疑問詞を選択する思考プロセス
日本語を英語にする際、疑問詞の選択はどのように考えれば良いのでしょうか。次の例文を使って、段階的な思考プロセスを追ってみましょう。
和文: 「あの黒い車は誰のですか?」
日本語の「誰の」は、人と所有の2つの要素を含んでいます。これを「Who」だけで表現することはできません。
「人」の所有を尋ねる疑問詞はWhoseです。Whoseは必ず後ろに名詞を伴いますが、ここでは「車」について尋ねているので、「Whose car」となります。
疑問文の基本的な語順「疑問詞 + be動詞 + 主語?」に当てはめます。主語は「あの黒い車 (that black car)」です。
- 完成形: Whose car is that black car?
- より自然な表現: 主語が繰り返されるのを避け、Whose is that black car? と言うことも可能です。この場合、「Whose」が「Whose car」の意味を含んでいると解釈されます。
よくある誤用例とその修正:学習者が犯しやすい間違いを解説
疑問詞の学習では、特に「Whose」の使い方と「Which/What」の選択で間違いが起こりがちです。以下の誤用例を通して、正しい形をしっかり定着させましょう。
「Whose」は「Who」の所有格です。所有を尋ねるということは、必ず「誰の何」という対象が必要です。この名詞を置き忘れると、文が不完全になります。
| 誤った例 | 正しい例 | 解説 |
|---|---|---|
| Whose is this umbrella? | Whose umbrella is this? | 所有対象が「傘」なので、Whoseの直後に「umbrella」を置くのが最も明確です。 |
| I don’t know who book this is. | I don’t know whose book this is. | 関係代名詞節内でも、「誰の本」は「whose book」です。「who book」という形は存在しません。 |
| What color do you prefer, red or blue? | Which color do you prefer, red or blue? | 「red or blue」と選択肢が限定されているので、「Which」が適切です。「What」は色全般から自由に選ぶ場合に使います。 |
これらのトレーニングを繰り返すことで、疑問詞の選択が次第に「感覚」ではなく、文脈に基づいた「判断」に変わっていきます。迷ったときは、「選択肢はあるか?」「所有関係を尋ねているか?」と自問する習慣をつけましょう。
疑問詞マスターへの次のステップ:関係代名詞への発展的理解
これまで徹底的に学んできたWhat, Which, Who, Whoseの使い分けは、疑問文を作るための基礎です。しかし、これらの単語の活躍の場は疑問文だけではありません。疑問詞としての知識は、より複雑な英文を理解し、作成するための強力な礎となります。ここでは、この疑問詞たちが「関係代名詞」としての別の顔を持つこと、そしてそれが英文読解力の向上にどのように直結するのかを解説します。
疑問詞と関係代名詞の共通点:What/Which/Who/Whoseのもう一つの顔
「関係代名詞」とは、2つの文をつなぎ、前の名詞(先行詞)を修飾する節を作る役割を持つ言葉です。驚くべきことに、この関係代名詞として使われる単語の中に、What, Which, Who, Whoseがあるのです。
| 単語 | 疑問詞として | 関係代名詞として |
|---|---|---|
| What | 何(物・事) | ~すること(もの) |
| Which | どちら・どれ | ~するところの(物・事) |
| Who | 誰 | ~する人 |
| Whose | 誰の | ~する人の |
例えば、「Who」を考えてみましょう。
疑問文: Who is that person? (あの人は誰ですか?)
関係代名詞: This is the person who helped me. (これは私を助けてくれた人です。)
疑問文と関係詞節の見分け方:語順の観点から
文頭にWhat, Whoなどがあっても、それが必ずしも疑問文とは限りません。見分ける最大のポイントは、その後の語順です。
- 疑問文の場合: 直後に動詞(be動詞や助動詞)+主語の語順が来ます。
例: What is your name? (あなたの名前は何ですか?) - 関係詞節の場合: 直後に主語+動詞という平叙文の語順が続きます。
例: Tell me what your name is. (あなたの名前が何か教えてください。)
「What is…?」のように後ろが疑問形なら疑問文、「What you want…」のように後ろが主語から始まる平叙文なら関係詞節や間接疑問文だと判断できます。この語順の感覚を掴むことが、長文読解での文構造の把握に役立ちます。
疑問詞の深い理解が英文読解力向上にどう繋がるか
疑問詞の学習は、単に質問の作り方を学ぶことに留まりません。それは、英語の文の骨格である「S(主語)V(動詞)O(目的語)C(補語)」の関係を明確に意識するトレーニングです。「何が(Who/What)」「何を(What/Which)」といった情報の核を特定する力は、長く複雑な文章を読む際に、主節と従属節を見分け、筆者の主張の核心を素早く捉えるための基礎体力となります。
関係代名詞節は、情報を追加して文を豊かにします。疑問詞の知識があれば、「このWhoは疑問ではなく、前の『人』を詳しく説明しているのだな」と瞬時に判断できるようになります。これにより、文章を前から順に、塊として理解する「英語の思考回路」が養われるのです。
疑問詞What, Which, Who, Whoseの理解は、「間接疑問文」や「関係代名詞」といったより高度な文法項目への入り口です。疑問文で正確に使い分けられるようになったら、次はこれらの単語が文中で名詞節や形容詞節を作る姿にも注目してみましょう。文法はそれぞれ独立したものではなく、相互に連鎖してあなたの英語力を支える基盤となります。
本記事で学んだ核心ポイント
- What, Which, Who, Whoseは疑問詞としてだけでなく、関係代名詞としても機能する。
- 疑問文と関係詞節を見分ける決め手は、疑問詞の直後の語順(疑問形か平叙文か)である。
- 疑問詞の学習は、文の要素(S, V, O, C)を峻別する力を養い、複雑な英文を前から理解する読解力の土台となる。
- これらの知識は、「間接疑問文」や「関係代名詞」など、発展的な文法項目への橋渡しとなる。

