保護者の半数以上が英語学習に意欲、学習方法は「アプリ」、関心は「AI英会話」に Z会調査

保護者の半数以上が英語学習に意欲、学習方法は「アプリ」、関心は「AI英会話」に Z会調査

2026年9月1日、増進会ホールディングスのグループ会社であるZ会は、同社会員(幼児から高校生)の保護者を対象とした調査結果を発表しました。それによると、半数以上の保護者が自身の英語学習に積極的な姿勢を示しており、学習中の人とこれから始めたい人とでは、注目する学習方法に違いがあることが明らかになりました。

目次

半数以上の保護者が英語学習に意欲、学習中の人と検討中の人では方法に違い

保護者の半数以上が英語学習に意欲、学習方法は「アプリ」、関心は「AI英会話」に Z会調査

「英語のスキルアップのために、現在何かに取り組んでいますか」という質問に対して、「現在取り組んでいる」と答えた保護者は全体の30.8%、「今年中には取り組みたいと思っている」は23.0%でした。この2つを合わせると、回答者の53.8%が英語学習に対して前向きな姿勢を持っていることがわかります。

調査結果のポイント
  • 保護者の53.8%が英語学習に「前向き」。内訳は、「現在取り組んでいる」30.8%、「今年中に取り組みたい」23.0%。
  • 現在学習中の保護者は、「アプリ」(40.4%)や「市販の単語帳・問題集」(27.9%)を活用。
  • 学習を検討中の保護者で関心が高いのは、「AI英会話」。

現在学習中の保護者は「アプリ」と「市販教材」を活用

現在英語学習に取り組んでいる保護者の多くは、スマートフォンなどで手軽にできる「アプリ」や、書店で購入できる「市販の単語帳・問題集」を主に利用しています。これらのサービスを選んだ理由として、「コスパの良さ」「タイパ(時間対効果)の良さ」「継続性の高さ」を挙げる声が圧倒的に多かった点が特徴的です。忙しい保護者世代にとって、費用や時間を効率的に使い、続けやすい学習方法が支持されていることがうかがえます。

学習を検討中の保護者は「AI英会話」に関心が高い

一方、これから英語学習を始めたいと考えている保護者の間では、「AI英会話」への関心が際立って高くなっています。これは、最新の技術を活用した手軽な会話練習への期待が大きいことを示しています。すでに学習を始めている層と、これから始めようとする層とでは、注目する学習ツールが異なる点が興味深い結果と言えるでしょう。

保護者世代は「話す」技能に特に苦手意識、4技能のバランスが課題

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英語の4技能、つまり「読む」「聞く」「書く」「話す」のうち、保護者世代が最も苦手と感じているのは「話す」技能であることが明らかになりました。この調査では、各技能について「中学生レベル未満である」と自己評価した割合を比較しています。

英語技能「中学生レベル未満」と回答した割合
読む10.7%
話す26.0%

表の通り、「読む」の10.7%に対して「話す」は26.0%と、その差は15.3ポイントにも上ります。これは「聞く」「書く」と比較しても「話す」が最も低いという結果であり、日本の英語教育を受けた世代に多い「読解や文法はある程度できるが、いざ会話となると苦手」という傾向が、データによって裏付けられた形です。

スピーキングへの苦手意識を克服するには

では、このスピーキングへの苦手意識を克服し、バランスの取れた英語力を身につけるにはどうすれば良いのでしょうか。一般的に、スピーキング力を伸ばすためには、単語や文法を学ぶ「インプット」に加えて、実際に英語を声に出す「アウトプット」の機会を意識的に作ることが重要だと言われています。

  • 音読・シャドーイング:教材の英文を声に出して読んだり、音声を聞きながらその直後に繰り返したりする練習は、発音やイントネーションを体に染み込ませる効果的な方法です。
  • 独り言練習:日常のちょっとしたことを英語で説明してみる「独り言」は、いつでもできるアウトプット練習です。「今、コーヒーを淹れている」など、シンプルな文から始めてみましょう。
  • オンライン英会話やアプリの活用:調査でも関心が高かった「AI英会話」ツールや、オンラインでマンツーマンレッスンが受けられるサービスは、対話の実践の場として有効です。間違えることを恐れず、まずは短い時間から始めるのが継続のコツです。
ポイント

「話す」ことが苦手だと感じる背景には、「正しい文法で話さなければ」というプレッシャーや、実際に対話する経験の少なさが関係している場合が多いものです。最初から完璧を目指すのではなく、伝えようとする意思と小さな成功体験を積み重ねることが、苦手意識の解消につながります。

AI翻訳時代にこそ重要?保護者が考える「人ならではの英語力」

保護者の半数以上が英語学習に意欲、学習方法は「アプリ」、関心は「AI英会話」に Z会調査

調査では、AIによる自動翻訳の進化が進む中でも、保護者が「人にしかできない英語力」の価値を強く認識していることが明らかになりました。便利なツールが増える今こそ、何を学ぶべきかが問われています。

「AIによる自動翻訳が進化する中で、英語のスキルを磨くことの重要性はどのように変わっていくと思いますか。」という質問に対し、多くの保護者から文化の違いやニュアンスの理解、翻訳結果を判断する力の必要性について指摘がありました。

保護者からの声

AIの翻訳では文化の違いや細かなニュアンスは訳しきれない。翻訳されたものが正しいか見極める英語力は少なくとも必要だと思う

AIに任せられない「判断力」と「対話力」

調査結果から浮かび上がったのは、AIツールを「便利な道具」として使いこなすための基盤として、あるいはそれを超える人間の能力として、二つの力が重要視されている点です。

  • 翻訳の正誤を見極める「判断力」: AIが出力した翻訳文が、文脈や文化的背景を踏まえて正しいかどうかを判断する力。これは受け身の理解ではなく、能動的な分析力に繋がります。
  • 自分の気持ちを伝える「対話力」: 円滑なコミュニケーションや深い関係構築のためには、自分の考えや感情を自分自身の言葉で直接伝えることが不可欠だという意見が多く見られました。

ある保護者は、「自分の気持ちを自分で伝えることに価値がある」とコメントし、ツールに依存せず、人と人との心の通い合いを重視する姿勢を示しています。

AIツールとどう付き合い、何を学ぶべきか

この調査結果は、現代の英語学習者にとって重要な示唆を与えてくれます。AI翻訳やAI英会話ツールは、学習をサポートする強力な「パートナー」として捉えるべきでしょう。単語の意味調べや基礎的な文作成の手助けとして活用する一方で、最終的にはそれらに頼り切らず、自ら考え、判断し、表現する力を養うことが目標となります。

具体的には、文法や語彙の基礎を固めた上で、実際の会話の場面を想定した「瞬発力」を鍛える練習や、異文化理解を深める学習がより一層価値を持つと言えそうです。ツールの進化が速い時代だからこそ、変わるもの(ツールの使い方)と変わらないもの(人間のコミュニケーションの本質)を見極め、後者に焦点を当てた学習計画を立てることが、長期的な英語力の向上に繋がるのではないでしょうか。

AI翻訳が進化しても、なぜ英語を学ぶ必要があるのですか?

AI翻訳はあくまで「道具」です。文化の違いや細かいニュアンスを完全に訳しきれない場合があります。翻訳された内容が正しいかどうかを見極める判断力や、自分の気持ちを直接相手に伝える対話力は、人間にしかできない重要なスキルです。ツールを使いこなすための基礎力として、そしてより深い人間関係を築くために、英語力は依然として重要です。

AI時代に特に伸ばすべき英語力は何ですか?

調査では、「判断力」と「対話力」が重要視されていました。具体的には、AIの翻訳結果を文脈や背景から評価する「判断力」と、自分の考えや感情を自分の言葉で伝える「対話力」です。また、実際の会話の場面で瞬時に反応する「瞬発力」も、AIに任せきれない人間ならではの能力と言えるでしょう。

AI英会話アプリを使う際の注意点はありますか?

AI英会話は便利な練習ツールですが、あくまで「練習相手」と捉えることが大切です。文法や発音のチェック、定型表現の習得には役立ちますが、生身の人間との会話で必要な臨機応変さや感情の機微は学びにくい側面があります。AIツールで基礎を固めつつ、可能であれば実際に人と話す機会も設けることで、バランスの取れた英語力を養うことができます。

社会人が英語学習を継続するコツと、調査結果から考える学習戦略

保護者の半数以上が英語学習に意欲、学習方法は「アプリ」、関心は「AI英会話」に Z会調査

忙しい社会人が英語学習を始め、何よりも続けるためには、現実的な学習スタイルの選択が欠かせません。調査では、すでに学習を続けている保護者の多くが、「アプリ」や「市販の単語帳・問題集」を活用していました。その理由として「コスパの良さ」「タイパの良さ」「継続性の高さ」の3つが圧倒的に重視されていることが明らかになっています。これは、限られた時間と予算の中で、確実に成果を出したいという切実なニーズを反映していると言えるでしょう。

一方で、これから学習を始めたいと考えている層には「AI英会話」への関心が高まっています。これは、先の調査で明らかになった「話す」技能への強い苦手意識を克服するための、低コストで気軽に始められる手段として注目されているためと考えられます。

「コスパ」「タイパ」「継続性」を重視する理由

社会人学習者にとって、学習方法を選ぶ際の最大のハードルは「時間」と「費用」です。まとまった学習時間が取れない日々の中で、スキマ時間に気軽に取り組めるアプリや、自分のペースで進められる市販教材は、まさに「タイパ」に優れた選択肢です。また、高額なスクールに通い続けることが難しい場合でも、手頃な価格で学び続けられる「コスパ」の良さは、長期継続の大きな後押しになります。

「継続性の高さ」は、学習効果を最大化する上で最も重要な要素の一つです。三日坊主で終わらせないためには、生活リズムに無理なく組み込める学習スタイルを見つけることが鍵です。

自分の目標と苦手に合わせた学習方法の選び方

効果的な学習戦略を立てるには、まず自分が今どのステージにいるのかを客観的に把握することが第一歩です。調査結果を参考に、学習ステージと目標に応じた方法選択の流れを整理してみましょう。

STEP
現在の学習状況を確認する

まずは、自分が「現在取り組んでいる」のか、「これから始めたい」のかを明確にします。既に何らかの学習をしている場合は、その方法が「コスパ」「タイパ」「継続性」の面で自分に合っているか振り返ってみましょう。

STEP
強化したい技能と学習方法を結びつける

特に苦手と感じる技能にフォーカスします。例えば「話す」力に課題を感じているなら、ステップ1で「現在取り組んでいる」人には発音チェック機能があるアプリの追加活用を、「これから始めたい」人にはAI英会話サービスのトライアル受講を検討するのが現実的です。

STEP
複数の方法を組み合わせて相乗効果を狙う
  • 基礎固め:市販の単語帳・問題集で文法や語彙を強化。
  • スキマ学習:アプリでリスニングやリーディングの反復練習。
  • 実践練習:AI英会話でアウトプットの機会を設ける。

一つの方法に固執せず、目的に応じてツールを使い分けることで、飽きずに継続でき、総合的な英語力アップにつなげられます。

学習計画を立てる際のポイント

最初から完璧な計画を立てようとすると挫折の原因になります。まずは「1日10分のアプリ学習」や「週1回のAI英会話」など、無理のない小さな習慣から始め、それを確実に継続することで自信をつけ、少しずつ学習量や難易度を上げていくアプローチがおすすめです。

英語学習を始める前に確認したいこと

学習を始めるのに、まとまった時間は必要ですか?

いいえ、必ずしも必要ありません。今回の調査でも、既に学習を続けている多くの保護者が、スキマ時間を活用できる「アプリ」や「市販教材」を選んでいます。まずは1日5分から10分など、無理のない時間で始めることが長続きのコツです。

「話す」ことが特に苦手ですが、何から始めれば良いでしょうか?

調査では「話す」技能に苦手意識を持つ保護者が多い一方で、これから学習を始めたい層には「AI英会話」への関心が高いことがわかりました。まずは気軽に試せるAI英会話のトライアルから始めて、話すことに慣れることからスタートするのが一つの方法です。同時に、基礎的な単語やフレーズをアプリで覚えると、よりスムーズに会話に取り組めるでしょう。

学習を続けるモチベーションが保てない時はどうすれば?

調査で重視された「継続性の高さ」を確保するためには、生活の一部に溶け込む学習スタイルを選ぶことが大切です。また、小さな目標を設定して達成する喜びを積み重ねましょう。例えば「今週は新しい単語を10個覚える」「1回のAI英会話レッスンを完走する」など、達成可能な目標を設定し、それをクリアすることで自信と継続する力を養います。

関連リンク

本記事は「株式会社増進会ホールディングス」が配信したプレスリリースを元に執筆しています。

著者プロフィール

大学受験・英語資格試験塾講師。大学時代にアメリカへ1年間留学。卒業後は海外書籍を取り扱う出版社で編集職に6年間従事した後、英語教育の現場へ転身。大学受験生向けや、社会人の英語資格試験対策の講義を担当し、実践的で分かりやすい解説に定評がある。出版社時代に様々なジャンルの英語書籍を担当した経験から、法律から工学まで業界特有の英語表現やビジネス英語に関する幅広い知識を持つ。また、二児の母という立場から、実体験に基づいた子どもの英語教育に関する発信も行っている。

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